桜が例年より早く満開です。２４日は桜の満開の日でした

満開の桜に触発されて桜の歌などおもいつくままに書いておきます。桜は古来　道を求める人も多く詠んでいます。

「 白雲とまがふ桜にさそはれて心ぞかかる山の端ごとに・・藤原定家」
「この頃は山の端ごとにゐる雲の　たえぬや花のさかりなるらん・・洞院公賢」
「吹く風を勿来の関と思えども　道もせに散る山桜かな・・源　義家」
「吉野山さくらが枝に雪ちりて花おそげなる年にもあるかな・・西行法師」
「おしなべて花のさかりになりにけり山の端ごとにかかる白雲・・西行」」
「吉野山こずゑの花を見し日より心は身にもそはずなりにき・・西行」
「ねがわくは　花の元にて春死なむ　そのきさらぎの　望月のころ・・西行法師」
「あわれわが　おほくの春の花を見て　染めおく心だれにゆずらむ・・西行法師」
「吉野山こぞの　しをりの道かへて　まだ見ぬかたの花をたずねむ・・西行法師」
「うきよには　留めおかじと　春風の散らすは花をおしむなりけり・・西行法師」
「春風の花を散らすとみる夢は　覚めてもむねのさわぐなりけり・・西行法師」
「世の中は地獄の上の花見かな・・一茶」

「桜木を 砕いて見れば 花もなし 花をば春の 空ぞ持ち来る・・一休」

「年ごとに咲くや吉野のさくらばな　木を割りてみよ　花のありかを・・一休（花は宇宙全体の節理の働きで咲いているのであり、自分一人だけの力で咲いているのではない）」


「我が法は深山のおくのさくらばな　みえぬ色香を身の春にせん。・・慈雲尊者」


「咲けば散り　散ればまた咲き　年ごとに眺め尽きせぬ花のいろいろ・・二宮尊徳」

「かがやきの雨にしばらく散る桜　いずちのくにのけしきなるらむ・・宮沢賢治」

華厳経浄行品には「樹のよき華を見ば、まさに願うべし衆生、開浄華のごとくにして、相好満具せんと」（きれいな花が咲いているのを見たら、『どうか衆生が心浄らかになって姿かたちも整うように』と願いなさい）とあります。漫然と桜を眺めていてはいけませんということです。