福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

福聚講今日の言葉

2013-09-27 | 法話
今日あることで地元自治体の清掃センターの電話しました。ボランチアをやったあとのごみの始末をたずねたのです。電話口にはぶっきらぼうな中年らしい男性が出ました、わたしがごみ処理の仕方を尋ねると自分の権限を越えていたのか電話口で「少し待ってください」といって,確認の後すぐに電話口に戻ってきてそれはかくかくしてください・・と親切に特別扱いの方法を教えてくれました。声色はぶっきらぼうでガラガラ声でいかにも現場の人という感じでしたが、その誠実さはストレートにこちらに伝わってきました。ひさしぶりに本当にいい気持になりました。
そういえば盲目の方は声でその人の人柄を瞬間的に判断するといわれます。
「声と人柄 (宮城道雄)」という一文があります。
「・・(著者は盲目です)私は人の言葉つきで、その人が今日自分に、どういう用向きで来たかということが、あらかじめわかる。その人がどういう態度をしているかということも、自然に感じられるのである。・・  とりわけ、声で、一番私の感ずることは、バスや円タクに乗った場合である。
 声を聞いただけで、今日は運転手が、疲れているなと思ったり、また賃銀でも値ぎられたのか、非常に憤慨した気持のままだとか、ちゃんと知ることができる。
 電車やバスなどの車掌が、わざわざ発車するのを遅らせても、私たち不自由な者の手を引いて、乗せてくれたりすることがある。こういう風に、道の途中を歩いていても、その人の声を聞いて、その人の人柄が知られるのであるが、私は心の持ちようで、声まで変わって来るものだということを信じている。
 そして、非常に感謝の気持で仕事をしている人と、疲れの工合か何か、非常に不愉快らしくしている人があるように思うが、その差は少しの心の持ちようで、どちらにもなるのであると私は思う。」

まことに声はその人の真実を表わしてしまうのです。

 お大師様も「声字分明にして実相顕る」(声・字に宇宙の真実があらわれ出る・・「声字実相義」)とおしゃっています。


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