福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

金山穆韶『大日経綱要』の要約その10

2014-10-31 | 諸経
第二章、第六、内眷属十九執金剛
(大日経の眷属成就の所であるが、眷属には大日如来の自證の智慧を主る内眷属と、化他大慈悲の徳を主る大眷属がある)内眷属に十九執金剛がいらっしゃり、大眷属に四菩薩がいらっしゃる。(大日経の眷属成就の部分は以下のとおりです。「一切持金剛者皆悉集會。如來信解遊戲神變の生ずる大樓閣寶王は、高くして中邊無し。諸の大妙寶王をもって種種に間飾せり。菩薩之身をもって師子座と爲る。其金剛を名ずけて、虚空無垢執金剛、虚空遊歩執金剛、虚空生執金剛、被雜色衣執金剛、善行歩執金剛、住一切法平等執金剛、哀愍無量衆生界執金剛、那羅延力執金剛、大那羅延力執金剛、妙執金剛、勝迅執金剛、無垢執金剛、刃迅執金剛、如来甲執金剛、如來句生執金剛、住無戲論執金剛、如來十力生執金剛、無垢眼執金剛、金剛手祕密主という。如是上首。十佛刹微塵數等持金剛衆と倶なりき。及び普賢菩薩。慈氏菩薩。妙吉祥菩薩。除一切蓋障菩薩等の諸の大菩薩。前後圍繞せられて法を演説したまふ。」)
第一(虚空無垢執金剛)の金剛は浄菩提心体が浄虚空の様な体であると・・。
第二の(虚空遊歩執金剛)浄菩提心は常に進んで万行を修し大神通を起こす、故に虚空遊歩という。
第三(虚空生執金剛)の金剛は・・菩提の果徳が出生することを明かす。
第四(被雜色衣執金剛)の金剛は・・菩提心の萬徳開顕の義を明し、
第五(善行歩執金剛)の金剛は・・大慈悲の行である。
第六(住一切法平等執金剛)は・・以上五転の次第は同時円具していることをあらわす。
第七(哀愍無量衆生界執金剛)は一切衆生に同体大悲の心を起こす深旨をあらわす。
第八(那羅延力執金剛)は衆生救護の無限の大勢力をあらわす。
第九(大那羅延力執金剛)は大日如来には極重悪人の衆生をも救う大自在力のあることを・。
第十(妙執金剛)は如来は無上の一切の功徳を円満していることをあらわし
第十一(勝迅執金剛)は法身には迅速に成仏の大果を衆生に得させる徳のあることをしめし
第十二(無垢執金剛)は菩提心は一切の障をはなれていること
第十三(刃迅執金剛)は如来の智力は難断の根本煩悩を断つ徳があること
第十四(如来甲執金剛)は如来は大慈悲をもって身を飾り一切を摂取する
第十五(如來句生執金剛)は諸仏の徳は法身大空自体から生ずる
第十六(住無戲論執金剛)は大空三昧に住して平等真実智のしょうずること
第十七(如來十力生執金剛)は如来の差別智
第十八(無垢眼執金剛)は一切諸法を了了に観察し見聞触智けいげなき徳をあらわす。
第十九(金剛手祕密主)は十九執金剛の総体。
若し人あってこれらの尊に帰命し、その三密門を修するときはこれら一門の尊に契合するとともに大日の本果の成徳をせらるべきである。
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