福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

Q,最近直葬、樹木葬、散骨等がはやっているようですがこれをどう考えればいいのですか?その5

2014-09-08 | Q&A
Q,最近直葬、樹木葬、散骨等がはやっているようですがこれをどう考えればいいのですか?その4
A,「葬儀の必要性」の続です。
真言宗の葬儀の概略を記しておきます。大変貴いものです。
・葬儀作法は導師が入堂すると祭壇の前で、塗香・三密観・護身法・加持香水の法を行います。これらは真言宗の法要の前にかならず行われる導師の準備作業のようなものです。引き続き導師は掛け軸等のご本尊に向かって、三礼・表白・神分・声明(しょうみょう)を行い、法要の場に諸仏を迎え、誉め讃えます。

(1)入堂
(2)塗香・三密観・護身法・加持香水の法
(3)三礼・表白・神分・声明
引き続き故人に対する受戒作法を行います。まず導師が、故人の頭を剃る作法から始まります(形式のみ)。次に故人が仏道修行者として帰依することを誓うことを意味する作法として、三帰・三竟・十善戒が授けられます。その後に戒名が故人に授けられます。

(4)剃髪
(5)授戒
次に、葬儀の中核とも言える引導の儀礼が行われます。印を結び、十三佛真言・光明真言等を唱えることによって阿弥陀様や諸仏の来迎を願います。続いて不動潅頂等の印明などを授けることによって、故人は即身成仏を果たすとされています。このあとに「理趣経」が唱えられて引導は終わります。

(6)表白・神分
(7)引導の印明
旧来はこのあと葬式行列が行われましたが、現在は続いて墓前作法(引導作法)を行います。まず「破地獄」という真言で故人の心にある地獄(煩悩)を取り除き、金剛杵を授ける作法を行うことで、灌頂の受法とします。続いて金剛界胎蔵秘印明と弘法大師の引導の大事が行われ、位牌の開眼、「血脈(けちみゃく)」の授与となります。「血脈」とは大日如来・大師から弟子へと教えが受け継がれてきた覚りの内容です。

(8)破地獄の印明
(9)金剛界胎蔵秘印明と弘法大師による引導の印明
(10)位牌開眼、血脈授与
[焼香~出棺](遺族・会葬者)
引導作法後は、故人の生前の功績と徳を讃え、成仏を願う諷誦文(ふじゅもん)が導師によって唱えられ、読経の間に焼香が行われます。真言宗では三回香をくべるのが正式とされていますが、参列者が多い場合は一回でもかまいません。
焼香が終わると故人の往生が祈願され、導師は、導師最極秘印(どうしさいごくひいん)という印を組み、三度指を鳴らします。この音で故人は浄土へ行き、葬儀が終わり出棺となります。

(11)焼香
(12)導師最極秘印
(13)出棺
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