Q,お蔭を頂けている人といただけてない人の違いは?
A、興教大師覚鑁上人は「末代真言行者用心」で、「久しく修行して(拝んで)おかげを得られなくても疑いを生ぜず、嫌にならない人は必ず霊験や覚りをいただけます」とおっしゃっています。
(興教大師覚鑁上人「末代真言行者用心」より、
「・・・どのような人がお蔭や覚りをいただけるのですか?
「それは信心深い人です。」
「ではどういう人を信心深いというのですか?」
「それは久しく修行して(拝んで)おかげを得られなくても疑いを生ぜず、嫌にならない人です。このような人は必ず霊験や覚りをいただけます。こういうことは或はご本尊様が拝む人を試すためであったり、或は諸天がその人の信心深さをためすためであったり、あるいはその人の宿業が深くしばらく成就してないかのごとくに見えても微かに成就しておりそれを本人が知らなかったり、あるいは魔が成就しているのを隠していたりするのです。従って、お蔭がすぐに出ないからと言って、修業・信心を怠ってはならないのです。」(「経にいはく(大日経のこと)いかなる心をおこすもの必ず悉地を成ずるや、いはく深信あるもの能く悉地を得、何なるをば深信という、いはく久々に修行して法験を得ずといえども疑慮を生ぜず退心を生ぜざるなり、このごとくの人必ず定んで悉地を成就す、あるは本尊、行者を試さんが為の故に、あるは諸天等その信心の浅深を試さんがために暫く以って之を抑うるがゆえに、あるは宿障重深なるがゆえに暫く不成に似たりといへども、冥(かすか)に能く成就すれども自ら知らざるがゆえに、あるいは魔旬妨げをして暫く覆蔽(ふくへい)するがゆえに、このごとく等の種種の因縁あるが故に疑怠すべからず」 -末代真言行者用心))
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