第四章 煩悩
第一節 心のけがれ
五、人間の欲には限りがない。それは丁度塩水を飲むものが、いっこうに渇きがとまらないのに似ている。彼はいつまでたっても満足することなく、渇きはますます強くなるだけである。
人はその欲を満足させようとするけれども、不満がつのっていらだつだけである。
人は欲をけっして満足させることができない。そこには求めてえられない苦しみがあり、満足できないときは気も狂うばかりとなる。
人は欲のために争い、欲のために戦う。王と王、臣と臣、親と子、兄と弟、姉と妹、友人同士、互いにこの欲のために狂わされて相争い、互いに殺しあう。
また人は欲のために身を持ち崩し、盗み、詐欺し、姦淫する。ときには捕らえられて、さまざまな刑を受け、苦しみ悩む。
また欲のために身口意の罪を重ね、この世で苦しみを受けるとともに、死んで後の世には暗黒の世界に入って、さまざまな苦しみを受ける。
第一節 心のけがれ
五、人間の欲には限りがない。それは丁度塩水を飲むものが、いっこうに渇きがとまらないのに似ている。彼はいつまでたっても満足することなく、渇きはますます強くなるだけである。
人はその欲を満足させようとするけれども、不満がつのっていらだつだけである。
人は欲をけっして満足させることができない。そこには求めてえられない苦しみがあり、満足できないときは気も狂うばかりとなる。
人は欲のために争い、欲のために戦う。王と王、臣と臣、親と子、兄と弟、姉と妹、友人同士、互いにこの欲のために狂わされて相争い、互いに殺しあう。
また人は欲のために身を持ち崩し、盗み、詐欺し、姦淫する。ときには捕らえられて、さまざまな刑を受け、苦しみ悩む。
また欲のために身口意の罪を重ね、この世で苦しみを受けるとともに、死んで後の世には暗黒の世界に入って、さまざまな苦しみを受ける。