福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

仏教聖典(仏教伝道協会)から

2011-10-20 | 法話
第四章 煩悩
第一節 心のけがれ

五、人間の欲には限りがない。それは丁度塩水を飲むものが、いっこうに渇きがとまらないのに似ている。彼はいつまでたっても満足することなく、渇きはますます強くなるだけである。
人はその欲を満足させようとするけれども、不満がつのっていらだつだけである。

人は欲をけっして満足させることができない。そこには求めてえられない苦しみがあり、満足できないときは気も狂うばかりとなる。
人は欲のために争い、欲のために戦う。王と王、臣と臣、親と子、兄と弟、姉と妹、友人同士、互いにこの欲のために狂わされて相争い、互いに殺しあう。

また人は欲のために身を持ち崩し、盗み、詐欺し、姦淫する。ときには捕らえられて、さまざまな刑を受け、苦しみ悩む。

また欲のために身口意の罪を重ね、この世で苦しみを受けるとともに、死んで後の世には暗黒の世界に入って、さまざまな苦しみを受ける。
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