福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

地蔵菩薩三国霊験記 13/14巻の2/9

2024-10-26 | 先祖供養

地蔵菩薩三国霊験記 13/14巻の2/9

二、六地蔵の権興(起こり

大相国禅門浄戒(平清盛)は位進み家榮へて一天を掌の中にし、四海泰平を吟じければ此の間の兵乱に罪障のほども怖ろしく思はれければ、御長六尺(182㎝)の地蔵を造立し奉り六十六箇國の亡魂を弔ひ、同じく相応の寺を立て軍類兵難の苦患を助ばやと思立玉ひけるが亦打ち反して思惟し玉ひけるは、其の寄附の地は王土なり。入道の私領にはあらず。世の憂ひあるべし我が罪障をも助るべからず。今は権門の寺なりとて庶民は参るべからず。さあられにおいては平等利益の旨に相異なるべし。元来此の菩薩は道路に誓あれば(地藏菩薩本願經卷下 見聞利益品第十二「復次に觀世音菩薩よ、若し未來世に善男子善女人有りて、或は治生により、或は公私により、或は生死により、或は急事により、山林中に入り、河海乃及び大水を過渡し、或は險道を経んに、是人先ず當に地藏菩薩名を念ずること萬遍すべし。所過の土地の鬼神は衞護して行住坐臥永く安樂を保たん。乃至虎狼師子一切毒害に逢うも之を損ずること能わず」)都へ入る路大方にあれば往来の者拝み申さば大なる結縁となりぬべし法界旦那を縁として利済あまねく遠路の難を除き海路の危を救ひ、国家を守玉ふべしと城門の六の巷に各々堂を立てて本尊には御長六尺の地蔵を立像の彩色してぞ安置し奉りぬ。されば通んほどの者どもの貢物の初尾を奉るを寄進としてさせることもし玉はざりしは深き思念のあるべきなり。一尊を佛師八人宛に命じて六躰を四十八人にて作りける。廿四日の午の時(午前11時~午後1時)に六所一時に供養を成す。されば六躰の尊容は源遥かに遠けれども今に現在し玉へり。其の六所は人々存知することなれば記すにをよび侍らず。(清盛の六地蔵は以下の様に現在も残っていて六地蔵廻りが行われている。奈良街道、伏見 大善寺。大坂街道、鳥羽 浄禅寺。丹波街道、桂 地蔵寺。周山街道、常盤 源光寺。鞍馬街道、賀茂 深泥池畔(現在は上善寺)。東海道、山科 徳林庵)。

 

 

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