復た次に生滅相を分別すれば二種有り。云何爲二。一は麁。心と相應するが故に。二には細。心と不相應なるが故に。
又た麁中の麁は凡夫の境界なり。麁中の細及び細中の麁は菩薩の境界、細中の細は是れ佛の境界なり。此の二種の生滅は無明熏習によって有り。所謂、因に依ると縁に依るとなり。
因に依るとは、不覺の義なるが故なり。縁に依るとは、妄りに境界を作る義なるが故なり。
若し因が滅すれば則ち縁滅す。因滅するが故に不相應の心は滅し、縁が滅する故に相應の心は滅す。(また次に心が迷っているさまには二つある。一つは粗雑な迷い。心と対応して生滅する。二つ目は微細なる迷い、心の動きとは対応しないもの。粗雑中の粗雑な迷いは凡夫のレベル、粗雑中の微細なる迷いや微細中の粗雑な迷いは菩薩のレベル、微細中の微細な迷いは仏のレベルである。この二種の迷いは根本の無知により常に働きかけられているのである。これは原因として働く迷いと、条件として働く迷いに分類できる。原因としての迷いとは、根本の無知により迷うことである。条件としての迷いとは妄りに対象世界をつくりだす迷いである。もし原因として働く迷いがなくなれば条件として働く迷いもなくなる。原因としての迷いがなくなるから潜在的に生ずる迷いはなくなり、条件としての迷いがなくなれば意識と共に働く迷いもなくなるのである。)
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