福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

「玉かがみ」その5

2018-08-09 | 光明真言の功徳
さて光明真言を卒塔婆に書きて墓所に安置すれば、かの霊魂、極楽浄土に往生し、成仏のときは、眉間より光を放つ、さるによって光明真言となずくと、説きたまふ。それ卒塔婆の影は朝の五つより午の時に至るまで、無間八難の底に沈めり。日中より後は非想天に至る。故に天上及び八難の底の悪人まで、光明真言の光に照らされて、苦患免れ、往生を遂ぐるなり。卒塔婆は大日如来の三摩地形、光明真言は一切の万徳、五智如来の秘密呪なり。又光明真言一遍唱えて亡魂に回向すれば阿弥陀如来御手を授けて極楽浄土に引導したまふ。四十九辺唱へて回向すれば、無量寿如来かの霊を荷負して極楽に生ぜしめたまふ。また極重悪人ありて地獄餓鬼畜生阿修羅道に堕ち、その苦しみを免るる期なきもののためにも、おのおの四十九辺唱えて回向すれば、その苦しみを免れ、浄土に往生すと、証文儀軌に明白なり。されば醍醐の武谷の乗願房の上人と申すは、法然上人の孫弟子にて浄土門の名匠なりしが、あるとき、二条院より亡魂菩提の弔いにはいずれの法かまされたると、勅撰の下りければ、密宗の宝篋印陀羅尼(のうまく しっちりや じびきゃなん さらば たたぎゃたなん おん ぼびばんばだばり ばしゃり ばしゃたい そろ そろ だらだら さらばたたぎゃた だどだり はんどま ばんばち じゃやばり ぼだり さんまら たたぎゃた たらましゃきゃら はらばりたなう ばざら ぼうじまんだ りょうぎゃらりょうぎりてい さらばたたぎゃた じしゅちてい ぼうだやぼうだや ぼうじぼうじ ぼうじゃぼうじゃ さんぼうだに さんぼうだや しゃらしゃらしゃらんと さらばばだに さらばはんだびぎゃてい ころころ さらばしゅきゃびぎゃてい さるばたたぎゃた きりだや ばざらに さんばらさんばら さらばたたぎゃた ぐきや だらんじ ぼじり ぼでいそぼでい さらばたたぎゃた じしゅちた だどぎゃらべい そわか さんまやじしゅちてい そわか さらばたたぎゃた きりだや だどぼだり そわか そはらちしゅちたさとべい たたぎゃたじしゅちてい ころころ うんうん そわか おん さらばたたぎゃた うしゅにしゃ だどぼだらに さらばたたぎゃたんさだと びぼしたじしゅちてい うんうん そわか)、光明真言より勝れたるはござなしと奏し申されしなり。往生浄土の本文にはこの真言を出せりと。恵心僧都も往生要集の中に書きたまへり(往生要集大文第三に「十方浄土の内極楽をのみ願う根拠として『私に加えて曰く、・・不空羂索・如意輪・随求・尊勝・無垢浄光・光明・・』」とあり)。智証大師の御釈にも、真言は大乗の中の王、秘が中の最秘と云う。法華なを及ばず、いはにゃ余経をやとのべ給ふ。栂尾明恵上人には、文殊直にこの光明真言を授けたまふ([光明真言光明真言句義釈]はこちら)。(続)
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