福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

善財童子の訪問者と教え(華厳経入法界品)44

2019-10-14 | 諸経
善財童子の訪問者と教え(華厳経入法界品)44
四十三番目、閻浮提の摩竭提国・迦毘羅かぴら城
 天主光童女
摩耶夫人が「善男子よ、此の世界の三十三天において王あり、正念王と名け、王に童女あり、天主光と名く。汝かしこに詣でて問え・・」といいます。善財は「ついに天宮に往きてかの童女にまみえ、・・もうしてもうさく「・・未だ菩薩は云何が菩薩の行を学び菩薩の道を修するやを知らず。われ聖者は能く誘誨したまうと聞けり、願わくは我がために説きたまえ」。天女こたえて言く
「善男子よ、我は菩薩の解脱を得たり、【無礙念清淨莊嚴】と名く・・・善男子よ、如是に恒河沙劫を憶念するに我常に諸佛如來應正等覺を捨てざりき。彼の一切諸如來の所に随って此の無礙念清淨莊嚴の菩薩の解脱を聞き、受持修行して恒に間斷せず、隨順趣入せり。如是の先劫の所有る如來の初の菩薩より乃至法盡に至るまでの一切の神變は我淨嚴解脱の力を以て皆隨て憶念し明了に現前に持して順行し曾って懈廢する無し。善男子よ、我唯だ此の無礙念清淨の解脱を知るのみ。」

ここも探玄記では「会縁入実相」とされ「華厳五十五所絵巻」には「第二知識三十三天」と書かれています。さきの摩耶夫人のところで書いたように探玄記では摩耶夫人以下10菩薩を会縁入実相の別體としているからです。天主光童女は会縁入実相の位の別体二番目で三十三天におられるので「第二知識三十三天」と書かれているのでしょう。探玄記では「なにゆえに此の中に三十三天に上るとならば是れ摩耶は化所を捨てて後、行きて住するが故に、人間の会相盡るの故をあらわす」ともしています。

6歳の孫の剣道の付き添いで道場に行くことがありますがそこに来ている母親に連れられた3・4歳くらいの女の子は母親に纏わりついて甘えていてまさに天主光童女のような可愛さでした。穢れを知らない童女は見る者をして大変清浄な気持ちにさせます。





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