実語教(傳、弘法大師作、寺子屋等で使用。「実語教註慈賢(鎌倉時代の天台座主)」「実語教諺解(覚賢慧空)」等より解説)解説・・・22
・善を修するものは福を蒙むる 、たとへば響の音に応ずるが如し。 悪を好む者は禍をまねく、 あたかも身にしたがふ影の如し 。(六度集経巻五「釈家畢罪経に云う、善を施せば福追う、悪を為せば禍尋ぬ、響の声に応じ,影の形を追うが猶き也」。罪福報応経、四十二章経、虞書大兎謨孔安國の注、皆この類語あり。推无三昧経に一「一日夜に八億四千万の念あり、念念息まざれば一の善念は善の果報を得、一の悪念は悪の果報を得る、響きの声に応ずるが如く、影の形に随うが如し」。貞観政要に「太宗侍臣に謂て曰く『天道は善に福し、淫に禍す、事相影と響の如し』」「未だ非ず、形直くして影曲がり、源澄て流れ濁れることは。内と外と、源と流の如く、身と心と、形と影と同じ」。法華経に「形あらば必ず影あるべし、聲あらば響随うべし、未だ聞かず聲ありて響無き事を、若し人罪を作るは形有聲有るが如し、後に苦を受くるは響と影の如し」千字文に「禍は悪によって積り、福は善によりて慶し」)
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