彼岸会は、『日本後紀』巻13の「大同元年(806)3月辛巳の条」に、「崇道天皇(早良親王)のため諸国の国分寺の僧をして春秋二仲月別七日に、『金剛般若経』を読ましむ」とあるのが初めとされます(注)。猶、高野山では「寛仁四年1020、御影堂において始行、長久五年1044これを金堂に移した。」(真言宗法儀解説)(真言宗法儀解説等)
(注)日本後紀卷十三に、「大同元年(806)三月辛巳【十七】》○辛巳。勅。・・・奉爲崇道天皇。令諸國國分寺僧春秋二仲月別七日。讀金剛般若經。・・」
また密教大辞典には「大正験記および仏説彼岸功徳経・速出生死到彼岸彼岸経といふ偽経ありて彼岸会の起源を印度に置んとすれども、宋の大休禅師録に「日本国風俗、春二月秋八月彼岸会修崇之辰」といへるをみれば日本特有の仏會なるがごとし。」とあります。
『大休和尚住寿福禅寺語録』には「彼岸上堂。日本国の風俗、春二月・秋八月の彼岸修崇の辰有り。教中に道わく、譬えば舡師の如し、此岸に著かず、彼岸に著かず、中流を往かず。唯、此岸の衆生を度して彼岸に至らんと欲するのみ。然りと雖も、古帆、岸に至るも即ち問わず。洗脚して上舡するの一句、作麼生か道わん。良久して曰く、手を撒して家に到るも人識らず、更に一物として尊堂に献げる無し。」とあるようです。
『
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