第五三課 失敗
失敗が怖いのではない
失敗したときの人間が
「こころを腐らせる」のが怖いのだ
腐れは腐れを呼ぶ
少しの腐れが大きくなる
果てしもないほど腐れは拡がる
失敗を怖れるな
失敗は成功の始めとは
あまりに古い言葉というか
古いとて真理ならば
それはいつも新しい生命を持つ
その言葉は古くしていつも新しい
伸びる前には屈するのだ
勝つ前に負けるのも一興
この考えは古くても真理だ
たとえ言い古しても真理は真理だ
真理の前には
いつも服する謙遜を持てよ
心を腐らすな
失敗を怖れるな
そのため心を腐らすのを怖れよ
(心が腐るのを畏れよとはまさに至言です。こうしてブログを書いている現在も、あることに失敗して心が腐っている最中でした。この言葉を読んでハッとさせられました。まさに仏様ご先祖様からのお諭です。鑑真和上は日本渡来に5度も失敗されましたが終に来日されました。どこまでの時間軸で失敗と決めつけるかということでもあります。其の一瞬一瞬で失敗・成功を決めるのは後から振り返ると逆だったということもあるでしょう。千日回峰行を2度も成満した酒井雄哉師も若い時は商売や人生の失敗の連続だったと云います。しかし時間が経たなければ分らないようになっていることもあるのでしょう。)