二種類の十三佛見送り和讃

①

一、帰命頂礼有難や
　　　今日の門出の見送りは
二、玉の御輿に身を乗せて
　　　十三佛に守護せられ
三、不動の松明先に立て
　　　四花に香ろう釈迦如来
四、知恵の文殊は旗を立て
　　　普賢菩薩は花を持ち
五、地蔵菩薩は道標
　　　弥勒菩薩は前の綱
六、観音勢至は御輿脇
　　　天蓋下げて弥陀如来
七、阿？如来三部経
　　　大日如来は位牌持ち
八、虚空蔵菩薩に手を引かれ
　　　金剛杖の力にて
九、死出の山路も易々と
　　　六道の辻も迷わずに
十、三途の川も渡り越し
　　　西は安養極楽の
十一、弥陀の浄土に着きにけり
　　　　南無阿弥陀仏　阿弥陀仏

②
　帰命頂礼有難や
　　　霊のみこしに身をのせて
　十三佛に見送られ　
　　　不動の松明先に立ち
　茶菓子香炉は釈迦如来　
　　　智恵の文殊に旗をたて　
　普賢菩薩が花の役
　　　地蔵菩薩が道しるべ
　弥勒、薬師は縁の綱
　　　観音・勢至は神輿役
　天蓋ささげて弥陀如来
　　　阿閦如来は飲食を
　大日如来は位牌持ち
　　　虚空蔵菩薩に手をひかれ
　金剛杖の力にて
　　　死出の旅路をやすやすと
　六道辻も迷わずに
　　　三塗の川も渡り漉し
　法の花咲く極楽を　　
　　　阿弥陀の浄土へつきにけり
　南無大師遍照尊