秘密安心往生要集・・30/42
(廿九、断末魔の苦を免るる法の事。)
問、断末魔の苦みとは何事ぞ。
答、末魔は梵語なり。支節と翻ず。身中の三百六十の支節を断壊する苦しみなり。是を死苦と名く。此の世界の壊滅するときは火災起こりて初禅天までを焼き盡し水災の時は第二禅天までを漂流せしめ、風災の時は第三禅天までを吹き壊りて微塵となって散り亡ぶ。是を大の三災と云ふ。人の死する時も三災あり。遍體大に熱を生ずるは火災なり。大に寒く思ふは水災なり。最後に三百六十の骨節砕散ると思ふは風災なり。是を風刀體を解くと名け、断末魔の苦しみと名く。此の苦痛堪がたき故に心乱れて悪道に堕ちるなり。天浄土に往生する人は此の苦しみなし。此の苦を免れんと思はば一百日の間に毎日不動の慈救呪一万遍つ゛つ唱て百万遍を満ずれば此の苦しみを免れて正念安祥に往生すといへり。
(廿九、断末魔の苦を免るる法の事。)
問、断末魔の苦みとは何事ぞ。
答、末魔は梵語なり。支節と翻ず。身中の三百六十の支節を断壊する苦しみなり。是を死苦と名く。此の世界の壊滅するときは火災起こりて初禅天までを焼き盡し水災の時は第二禅天までを漂流せしめ、風災の時は第三禅天までを吹き壊りて微塵となって散り亡ぶ。是を大の三災と云ふ。人の死する時も三災あり。遍體大に熱を生ずるは火災なり。大に寒く思ふは水災なり。最後に三百六十の骨節砕散ると思ふは風災なり。是を風刀體を解くと名け、断末魔の苦しみと名く。此の苦痛堪がたき故に心乱れて悪道に堕ちるなり。天浄土に往生する人は此の苦しみなし。此の苦を免れんと思はば一百日の間に毎日不動の慈救呪一万遍つ゛つ唱て百万遍を満ずれば此の苦しみを免れて正念安祥に往生すといへり。