福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

観音様とはどういう御方か?

2017-03-31 | 法話
観音様の正体は?
深秘密の結論は「自分自身だ」ということです。


観自在菩薩冥応集(蓮体)に「観自在菩薩四重秘釈の事」として
「観音の奥義を釋するに四重あり。
・一には、浅略釈、悲華経にいわく『過去恒河沙阿僧祇劫のときに、一人の転輪聖王あり名つ゛けて、無淨念王という三か月の間仏を供養す、王の第一の太子を不詢という、同じく三月仏を供養す、仏、記を授けたまは『汝天人および三悪道の一切衆生を観じて苦悩を断ぜんと思ふ、いま汝を名つ゛けて観世音といわん・・』
・二には、深秘の釈、金剛界の曼荼羅の金剛法菩薩、胎蔵界の八葉の西北の(観世音)菩薩、蓮華部の(観世音)菩薩(が漢音様の正体である)、(大日経・金剛頂経には)一切如来の大慈悲はみな一体の観世音に集まる、八寒八熱の奈落迦において大悲す、一人代わりて苦を受けるとある。
・三には、秘中の深秘の釈、この菩薩はすなわち大日如来なり。観音の三十二身は金剛界の定慧の十六尊をあらわし、観音経の十九説法は胎蔵界の十九執金剛をあらわす。
・四には秘秘中の深秘の釈、この観音とは即ち一切衆生の色身の実相、胸中のカリダ心、合蓮華の体なり。妙法蓮華三昧経に『帰命本覚心法身(本来覚っている心の法身に帰命したてまつる)常住妙法心蓮台(妙法が心蓮台に常住している)本来具足三身徳(本来、衆生には法身報身応身の三身の徳が具っている)三十七尊住心城(金剛界三十七尊が衆生の心の城に住んでいる)普門塵数諸三味(此の徳は衆生の塵の数ほどの諸々の三昧にあまねくくあらわれる)遠離因果法然具(因果を遠く離れ法然として具しており)無辺徳海本円満(無辺の徳の海が本より円満している)還我頂礼心諸仏(外界にするべき頂礼を我に環して心の諸仏を頂礼せよ)』というはこれである。ゆえにひとたび「南無観世音」と唱ふるに忽ちに観じて抜苦与楽したまふは、本より能帰の我と所帰の観音(帰依する我と帰依される観世音と)一体無二なればなり。・・・一切衆生の当体即ち観世音にして、ほかに求めることなし、人人即ち観世音、念念即ち妙音なれば一色一香も中道にあらずということなし(一つの花びら一つの香りも真理そのものである)・・」とあります。


 
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