福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

還暦求聞持成満の記 その82

2010-01-04 | 還暦求聞持成満の記
9月6日。快晴。お堂の四方の長押に無数に架かっている行者の成満札を見ました。江戸期から残っています。祈願で多いのは「伽藍安穏」「自他大菩提」などです。最近では「世界平和」「正法興隆」「如意満足」などもあります。唯一つ「万民豊楽」というのがありわが意を得たりと思いました。やはり行者の願いは利他につきるのではないでしょうか。「衆生無辺誓願度」や「万民豊楽」と願えるのが行者冥利というものです。
45座は昼頃に入りました。特別に7回も入法界観を修して出てきましたが通夜堂の時計は4時頃でした。時間は思ったほどたっていなかったのです。観想、瞑想というのは時間はまったく分からないものです。やはりあまり短いと我ながら未熟だという感がします。
カレンダーをみると日曜です。どうりでお遍路さんもおおいようです。本堂から拍子木に合わせて大きな声で般若心経を上げる声が聞こえてきます。蝉も負けじと鳴いています。
「行く夏の読経をおしむ蝉の声」
どこからか「南無大師遍照金剛」という声もきこえてきます。よく聞くと部屋にある除湿機の音でした。
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