宮沢賢治の両親への手紙(昭和8年9月21日、逝去の二年前神田の八幡館で同館の用箋に書かれた)
「この一生の間、どこのどんな子供も受けないような厚いご恩をいただきながら、いつも我慢でお心に背きとうとうこんなことになりました。今生で万分一もついにお返しできませんでしたご恩はきっと次の生また次の生でご報じいたしたしとそれのみを念願いたします。
どうか信仰といふのでなくてもお題目で私を呼び出してください。そのお題目で絶えずおわび申し上げお答えします。」
「この一生の間、どこのどんな子供も受けないような厚いご恩をいただきながら、いつも我慢でお心に背きとうとうこんなことになりました。今生で万分一もついにお返しできませんでしたご恩はきっと次の生また次の生でご報じいたしたしとそれのみを念願いたします。
どうか信仰といふのでなくてもお題目で私を呼び出してください。そのお題目で絶えずおわび申し上げお答えします。」