福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

Sさんから滝行と高野山参拝記録を頂きました。

2013-08-31 | 講員の活動等ご紹介
高尾山滝行と高野山参拝、そして東京へ

夏休みを利用しての活動をご報告します。

8月27日に高尾山の蛇滝にて滝行修行の指導をしていただきました。高尾山には蛇滝のほかに琵琶滝もあり、どちらでも月に数回、初心者にご指導をいただけるということですが、日程の関係から蛇滝にうかがった次第です。

不思議にも滝行を思い立った動機を思い出せません。ネットサーフィンでたまたま高尾山のページにたどり着いた、という程度だったのでしょう。こうしたきっかけも佛道とのご縁が熟したものだ、とありがたく受け止めることにしています。ご指導料は3000円で、行衣も貸していただけるということでしたが、高原講元さまにご相談したところ、「行衣は共用のものは避けて、自分のものを用意するのがいいでしょう」とのアドバイスをいただき、当日蛇滝で購入いたしました(10数人の参加者がいましたが当日行衣を購入したのは私だけのようでした)。講元さまからはこのほか、「数日前から精進、できるだけニラ・にんにく・ネギなど匂いのするものは避ける。お酒も控える」「当日は事前に自宅でトイレ・沐浴を済ませて清浄な身体で滝に入るようにするのがいいでしょう」とも教えていただき、実践いたしました。蛇滝のご担当さまからは「下着は白で」との指定でしたが、適当な持ち合わせがなかったため、事前にインターネットで褌(ふんどし)を購入して着用いたしました。

滝へは高尾駅からバスに乗って「蛇滝口」で下車、そこから歩きます。わずか15分ほどですが川沿いの山道はほんとうに気持ちがいい道程でした。その時には気づきませんでしたが、川はまさに蛇滝からの流れだったわけで、気持ちがいいのも当たり前だ、と後にわかった次第です。参加者は若い方が中心、ざっくり見当としては7割が20代、30代といったところでしょうか、半数以上が女性です。高野山東京別院での阿字観実習もいつも若者が圧倒的に多い現状、つまり若い世代にこうしたものを求めている層は確実に存在するのです。今後のさらなる仏縁の広がりに期待します。

滝行では担当さまから作法の順序だけではなく、その意味や心構えなどにわたって丁寧なご指導をいただきました。なにかとニブい私ですが、滝に入る前から、行場の結界の内部はあきらかに雰囲気が違うと感じられました。流行りことばでいうところの「パワースポット」とはこういうことなのだろうな、とわかった気分です。前日の夜には少し雨もあったということで、水はかなり冷たい。滝の下では印を結んで「南無青龍大権現」とお唱えし、終了時にはご指導さまが合図をくださいます。入っているのは1分間程度、こうして書くといかにも短いようですが、かなりの水圧を受けて無我夢中、「こころが洗われた」などという感想すら持つことはできませんでした。すでに次のご指導日の予約もいたしました。たとえ初めての体験は無我夢中であったとしても、こうして気持ちが向かっているのは、やはり感応するものがあったのだと信じております。


翌28日からは1泊で高野山に参詣いたしました。前回に続き父とのふたり旅です。猛暑続きの今年ですが、さすがに山上は気候が違います。清冽な空気をたっぷりと浴びることができました。気象庁アメダスによると翌朝の高野山の最低気温は14.7度、父と「涼しいを超えて、寒いねえ」と堪能です。よく見ればすでに一部の木では紅葉がうっすらと始まっていました。



今回の参詣の最大の目的は、通常は扉を閉ざしている壇上伽藍の国宝・不動堂の3日間の公開です。高野山参詣は10回以上になりましたが、初めて不動堂の扉が開いているのを望見した際にはこころが踊りました。ご本尊さまや脇侍の八大童子さまは霊宝館なので内部はガランとしたものでしたが、ありがたいタイミングでの参詣ができたことを感謝しております。翌日には、総本山金剛峯寺で阿字観体験もいたしました。私は2回目の参加、本山の阿字観道場で体験できる貴重な時間でしたが、身体の疲れのためかさっぱり集中することができず、脚の痛みばかりがつのるつらい時間になりました。


東京へ戻りました。すぐに出社です。これまで高野山参詣の直後はいつも会社の雰囲気に馴染めず苦労したのですが、今回はリフレッシュした気分で前向きに業務に入ることができました。蛇滝でのご指導でこんなおことばをいただきました。「皆さんにとって滝に入ることはあくまでも『前行』です。会社やご家庭でのそれぞれの役割が本当の修行だと思って、ここでの体験を生かしてください」。このおことばが支えになっていました。

次に蛇滝さまでご指導いただく日は奇しくも50歳の誕生日です。この世に生をうけて半世紀という節目の思い出になりそうです。このご縁もまたありがたいことだと思います
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