福聚講

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浄土とは(仏教大辞典による)その1

2013-12-01 | 法話
浄土

清浄なる国土、又は仏の刹土の意。具に清浄土、清浄国土、清浄仏刹といひ、又浄刹、浄国、浄邦、浄域、浄世界、浄妙土、妙土、佛土、佛刹、佛國、佛界等と称す。穢土に対す。即ち諸仏、因位の本願に酬うて成立せられたる清浄荘厳の国土をいふ。

大乗玄論第五に「浄土とは蓋しこれ諸仏菩薩の所栖の域にして、衆生の帰するところなり」といひ、諸経要集第一に「世界の皎潔なる之を目して浄となし、即ち浄の所居なる、これをなずけて土となす。故に摂論にいわく、所居の土に五濁なく、頗梨何等の如きを清浄土となずく」といひ、また、大乗義章第十九に「浄土といふは、経中に或る時はなずけて佛刹となし、あるいは仏界と称し、或いは佛国といひ、或いは佛土といひ、或るひは又説いて浄刹、浄界、浄国、浄土と称す。刹とは天竺の人の語にして、此方には翻なし。けだしすなわち処々の別名なり。仏に約して所を弁ずるがゆえに佛刹といふ。仏世界とは世は謂はく世間の国土境界にして、衆生を盛るところを器世間と名ずく。界はこれ界別なり、佛所居のところは余人に異なるがゆえに界別と名ずく。又仏は化に随って住所各異なるを亦界別と名ずく。

仏に約して界を弁ずるを佛世界となずく。佛国といふは人を摂するのところ、之を目して国となし、佛に約して国を弁ずるがゆえに佛国となずく。
佛土といふは身を安んずるところ、之を号して土となし、佛に約して土を弁じて名ずけて佛土となす。

もしその国を論ぜば、王の領するものはあり、王ならざるは無し。土はすなわちしからず、身あれば皆有り。刹と界とは其の義則ち通ず。此れに雑汚なきがゆえに悉く浄と名ずく」といへり。もってその多名多義なるを見るべし。(続)
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