・興教大師覚鑁上人も先祖供養を説いておられます。・・1
・「孝養父母観念 (興教大師覚鑁上人)」には、印・明・経により自身・父母・衆生が成仏すると説いています。
「吾が父の遺骨我が身に留まって白色円形・金剛界曼荼羅となり、我が母の遺体我が身に留まって赤色八葉形胎蔵界曼荼羅となる。よって吾印を結ぶによって心月輪顕る。心月輪顕るるがゆえに吾無始以来の罪障悉く皆消滅して忽ちに成仏し、金剛界の諸尊聖衆に囲繞供養恭敬せらるる。吾この陀羅尼を誦して心蓮開く、心蓮開くがゆえに無始の罪障悉く滅して忽ちに成仏し、胎蔵界の曼荼羅に囲繞せられたてまつる。(以上自行即身成仏)。吾が父とは慧の法門なり、吾が心月輪なり、印密なり。よって吾れ印を結ぶによって心月輪顕る。心月輪顕るるがゆえに吾父の無量の罪障すみやかに滅して成仏し、金剛界九会曼荼羅に囲繞せられたてまつる。吾母とは定の法門なり。吾が心蓮華なり。これ陀羅尼なり。この陀羅尼を誦して心蓮華開くによって我が母の罪障速やかに滅して疾く成仏し、胎蔵界十三大会の諸尊聖衆に囲繞供養恭敬せられたてまつる(以上父母孝養)。
大日四佛・四菩薩等の三世の諸仏、十方の薩埵、・声聞・縁覚・現世の師匠に至るまで皆是れ悉く慧の法門なり、善知識なり、我が心月輪なり、密印なり。吾れ印を結ぶによって心月輪顕る。心月輪顕るによって此の生生世世の無量無辺の一切の善知識恭敬供養讃嘆せられたてまつる。大日経王、蘇悉地経等の大小顕密一切の経論文証、ないし仮名消息に至るまで、みな定の法門なり、吾心蓮華なり。この陀羅尼を誦し心蓮華開くによって一切の法門聖教、みなことごとく受持読誦書写の功徳を得(以上、師長奉仕)。
地獄の男・餓鬼の男等十方の男、すべて法界の一切の男は皆悉く慧の法門なり、吾心月輪なり、印密なり。吾この印を結ぶによって心月輪顕れて法界の一切の男皆無窮の罪障を滅して早く成仏し、金剛界会の諸尊衆に囲繞し供養せられたてまつる。地獄の女・餓鬼の女等すべて十界一切の女人は定の法門なり、吾が心蓮華なり、これ陀羅尼なり。よってこの陀羅尼を誦じ心蓮華を開くによって法界の一切の女人みな無窮の罪障滅して早く成仏し、胎蔵界の三部四重の諸尊聖衆に囲繞し供養せられたてまつる(以上、利益衆生滅罪生善の法方ただ此の観門にあり云々)。なむあみだぶ(梵字)」。
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