妙法蓮華経秘略要妙・観世音菩薩普門品第二十五(浄厳)・・28
三には居士身。
「應以居士身得度者。即現居士身而爲説法。」
「居士」梵には迦羅越(きゃらおつ)と云。仕官をも求めず、欲寡くして徳を蘊み、財あって大に富み、道を守って隠處る人を居士と云なり。又単に多財の者をも居士と名く。天竺の維摩居士、震旦の傳大士等此類なるべし。大論には、跋陀婆羅菩薩(此には善守と云ひ亦堅護とも訳す)は王舎城の居士なりと云へり(大智度論卷第七大智度初品中佛土願釋論第十三「颰陀婆羅居士菩薩。是王舍城舊人。」)。是又準知すべし。