福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

仏法興隆が疾疫防止

2021-01-11 | 諸経

諸経では仏法興隆が疾疫防止に大切と説いています。

 

金光明経では「(金光明経をおろそかにすれば)疫病流行し・・・人民諸の苦悩を受けて、土地として所楽の処有ること無けん」といい(注1)、大集経にも「仏法が衰えれば国に疫病が流行る」と言っています(注2)。

 

(注1)金光明経「其の国土に於て此の経有りと雖も未だ嘗て流布せしめず。捨離の心を生じて聴聞せんことを楽はず、亦供養し尊重し讃歎せず。四部の衆、持経の人を見るも、亦復尊重し乃至供養すること能はず。遂に我等及び余の眷属、無量の諸天をして此の甚深の妙法を聞くことを得ず、甘露の味はひに背き正法の流れを失ひて、威光及以勢力有ること無からしむ。悪趣を増長し、人天を損減して、生死の河に堕ちて涅槃の路に乖かん。世尊、我等四王並びに諸の眷属及び薬叉等、斯くの如き事を見て、其の国土を捨てゝ擁護(おうご)の心無けん。但我等のみ是(こ)の王を捨棄するに非ず、必ず無量の国土を守護する諸大善神有らんも皆悉(ことごと)く捨去せん。既に捨離しおはりなば其の国当に種々の災禍有りて国位を喪失すべし。一切の人衆皆善心無く、但繋縛・殺害・瞋諍のみ有って、互ひに相讒諂して枉げて辜(つみ)無きに及ばん。疫病流行し、彗星数出で、両の日並び現じ、薄蝕恒無く、黒白の二虹不祥の相を表はし、星流れ地動き、井の内に声を発し、暴雨悪風時節に依らず、常に飢饉に遭ひて苗実成らず、多く他方の怨賊有りて国内を浸掠せば、人民諸の苦悩を受けて、土地として所楽の処有ること無けん」

 

 

(注2)大集経「仏法実に隠没せば鬚髪爪皆長く、諸法も亦忘失せん。時に当たって虚空の中に大いなる声ありて地を震ひ、一切皆遍く動ぜんこと猶水上輪の如くならん。城壁破れ落ち下り屋宇悉くひ拆し、樹林の根・枝・葉・華葉・菓・薬尽きん。唯浄居天を除きて欲界一切処の七味・三精気損減して、余り有ること無けん。解脱の諸の善論時(とき)に当たって一切尽きん。生ずる所の華菓の味はひ希少にして亦美からず。諸有の井泉池一切尽く枯涸し、土地悉く鹹鹵(かんろ)し、剔裂(てきれつ)して丘澗(くけん)と成らん。諸山皆燋然して天竜も雨を降さず。苗稼皆枯れ死し、生ずる者皆死尽くして余草更に生ぜず。土を雨らし皆昏闇(こんあん)にして日月も明を現ぜず。四方皆亢旱(こうかん)し、数(しばしば)諸の悪端を現じ、十不善業道・貪瞋癡倍増して、衆生の父母に於ける、之を観ること獐鹿(しょうろく)の如くならん。衆生及び寿命色力(しきりき)威楽減じ、人天の楽を遠離し、皆悉く悪道に堕せん。是くの如き不善業の悪王・悪比丘、我が正法を毀壊し、天人の道を損減し、諸天善神・王の衆生を悲愍する者、此の濁悪の国を棄てゝ皆悉く余方に向かはん。・・・若し国王有りて、無量世に於て施戒慧を修すとも、我が法の滅せんを見て捨てゝ擁護せずんば、是くの如く種うる所の無量の善根悉く皆滅失して、其の国当に三つの不祥の事有るべし。一には穀貴(こっき・飢饉による穀物の高騰)、二には兵革、三には疫病なり。一切の善神悉く之を捨離せば、其の王教令すとも人随従せず、常に隣国の為に侵嬈せられん。暴火横(よこしま)に起こり、悪風雨多く、暴水増長して、人民を吹ひょうせば、内外の親戚其れ共に謀叛せん。其の王久しからずして当に重病に遇ひ、寿終の後大地獄の中に生ずべし。乃至王の如く夫人・太子・大臣・城主・柱(ちゅう)師・郡守・宰官も亦復是くの如くならん」。

 

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