「仏神を朝夕あがめ申し、こゝろにかけたてまつるべし。神は人の敬ふによりて威をまし、人は神のめぐみによりて運命をたもつ。しかれば仏神の御まへにまひりては、今生の能には、正直の心をたまはらんと申すべし。そのゆへは、今生にては人に用ゐられ、後生にては必ず西方極楽へまいり給ふべきなり・・」(「極楽寺殿御消息・北条重時」。北条重時は泰時の弟、連署となり執権・時頼を補佐する。極楽寺を創建し忍性を迎え開基とする。自身も出家し「観覚」と号す。仏教への篤い信仰を基として儒教精神や武士の質実剛健さ等を説いたその思想は、江戸時代まで広く国民各層の意識に影響を与えたとされる。)
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