福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

修験宗旨書・・・28

2017-12-28 | 諸経
修験宗旨書・・・28
金剛杖事第八通(金剛杖には檜杖(先達所持で檜は火で仏の位を表す)金剛杖(度衆所持で、修行中の金剛薩埵であることを表す)担木(新客所持で荷物を担う杖を表す))
夫れ修験所持の杖に三種あり。一には金剛杖、二には檜杖(ひじょう)、三には担木(たんぼく)なり。初めに金剛杖とは度衆(何度か入峰している行者)所持の智杖なり。三鈷中独鈷杵なり。度衆とは金剛薩埵なり。度衆金剛を持する故に金剛杖という。即独一無相法身を独鈷と名く。独鈷とは仏法を護る要法なり。魔軍を破る智用なり。秘口にいわく、金剛杖の上の剣形なるは金剛界の智、下の方形なるは胎蔵の阿字大地なり。四方の四面は発心・修行・菩提・涅槃の四徳を顕す。方形は各一寸五分、合わせて六寸なり。地水火風空識の六大を表すなり。長さ行者の身量に同じ。是れ金胎不二の塔婆なり。行者の三形なり。故に自身一字の梵字のばん字を顕し、己体不生の阿字を示す。次に檜杖とは先達所持の杖なり。その形丸形なるは二利円満の義を表す。是金剛の宝憧なり。檜杖と号することは火輪なり。火は智なり。智はよく煩悩を嶊破す、たとえば火能く薪を焼尽するがごとし。故に檜杖と号す。衆生済度善巧方便の智杖なり。次に担木とは初入新客の杖也。入峰初度の行儀は毎朝三荷の閼伽水を結び、毎日三荷の小木を運ぶ。然るに初入の山伏金剛杖を以て閼伽水・小木を担う。故に担木という。・・・・・


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