福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

修験宗旨書・・・29

2017-12-29 | 諸経
修験宗旨書・・・29
形箱秘決第九通(形箱は笈の上に載せるふたつきの箱で形は独鈷形で金剛界の智慧を表し、笈が胎蔵界で母を表するのに対して形箱は金剛界で父を表し、二つで父母和合・染浄不二を表す)夫れ形箱とはその形梵字のばん字なり。修験法門の秘函なり。金剛界智門の中に真言秘密の三摩地法門あり。秘記にいわく、形箱とは定慧不二・二(梵字の)ばん字和合して己心合掌の形なり。十界一如染浄不二・権実不二十界互具の印なり。印とは不改の義なり。この印を以て即身成仏の実義を顕す。経にいわく、「定慧力荘厳以此度衆生」(法華経序品)。これを思うべし。この合掌形箱中に梵字のあ・ばん・うんの三字あり、佛蓮金の三部甚深微妙の法門あり。故にこの形箱を荷い入峰修行の輩は金胎両部秘密灌頂、三世の諸仏の一切の諸法等修めずして之を修め、一切万行之を行ぜずして行ず。誠に是凡聖不二の内証、万法一如の表義なり。裏書にいわく、形箱の長さ一尺八寸は十八界(六根・六境・六識)、横六寸は六大、高さ五寸は五智、上を蓮葉に絡は蓮華合掌の形なり。白色の縄は自性不染の義、蓮の糸なり。是色心実相本有不改の体性を顕す。既に知りぬ、諸仏己証の秘函、衆生頓覚の心蔵なり。伝にいわく、形箱とは金剛界ばん字の形、笈とは胎蔵界阿字の形なり。金剛界とは智果曼荼羅なるゆえに形箱の中に修験秘密の法門を収め、胎蔵界とは理因曼荼羅なるゆえに笈の中に穀種を納める。笈の実とはこの謂いなり。因とは種なり、之を思うべし。・・・・


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