「仏舎利事
右、国家鎮護之本尊、朝廷安全之秘術、此の霊寶に如くは無し。男女緇素、輙すなわち奉請免るの間、壺中漸く其の数を減ず。太だ以て大師の冥慮に背く。向後固く制禁せしむべし。利益の大願あり奉請せむと雖も三粒を過ぐべからず。其の人に非ざれば而も此の寶を得ざるの条、赤子霊剣を持せしむるに異ならざる者歟。慎むべし慎むべし。努々。
元弘三年九月二十二日」
(元弘三年2月、後醍醐天皇が隠岐島を脱出。5月、足利尊氏や赤松則村(円心)ら後醍醐方に呼応し京都の六波羅探題を滅亡、新田義貞らにより鎌倉幕府が滅亡する。
6月、後醍醐天皇が入京し、記録所を復活させるなど建武の新政を開始。)
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