福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

福聚講・・・今日の言葉

2014-07-19 | 法話
マレーシア航空機がウクライナで親ロシア勢力により撃墜されました。悲惨で愚か極まりまいことです。日本でも福島第一発電所の事故はいつ終息するとも見通しが立ちません。
「まったく歴史とはそのほとんどが人類の犯罪、愚行、不運の登記簿にほかならない(ギボン)。」という言葉を思い出します。
 歴史はまさに愚行によってつくられています。古代以来数えきれない戦争や権力争いによる無数の殺戮・略奪、人類の欲望の限りを尽くした挙句の自然破壊、ギリシャ等の古代文明も自然破壊により亡びたとされます。食用・娯楽対象としての無数の動物の殺戮。原子力という地獄の炎の発明及び核兵器の開発・使用。
翻ってかんがえるとこれらすべての愚行はひとえに一人一人の心が生み出しているに過ぎないことがわかります。心ひとつでこれだけの無限の業火を無始以来延々とつくり出してきたのです。まことに華厳経に云う如く「心は巧みなる絵師のごとし・・」です。あらゆるものをつくり出すのです。
 しかし逆に一人一人の心を治めれば世界は平和になり生きとし生けるものも幸せになれるのです。先人はこのことを口が酸っぱくなるほど説いて止みませんでしたが、「般若心経秘鍵 」で大師がおしゃっておられるように「 痛狂は酔わざるを笑い 酷酔は覚者を嘲」り、遂に今日まできているのです。
 自分の日常生活の態度と世界の運命とは切り離し難く繋がっているのだと改めて思わされる日々です。
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