福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

修験宗旨書・・・31

2017-12-31 | 諸経
修験宗旨書・・・31
引敷事第十二通(ひっしきは行者が腰にぶら下げる敷物で獅子を表し是に乗る行者は佛を表す)夫れ修験所具の引敷とは獅子乗をあらわす。所以はいかに。畜類は痴愚を以て命と為し、獅子は彼の畜類中の王なり。故に獅子を以て彼の元品の無明に喩う。故に三世の諸仏の智母の薩埵は獅子に乗って無明の諸戯論を降伏したまう。今修験の行者獅子に乗ること元品の無明を断じ本覚法性の直路に到る義なり。誠に是入峰修行勇猛堅固の形、利益修行精進迅速の粧なり。智乗に策て六道の衢を馳せ、悲車に脂て四生を一如の心地に飛び、馳という、名目獅子乗に依れり。裏書にいわく、獅子乗とは仏道運載の義なり。所乗の獅子は無明、能乗の行者は法性なり。能乗・所乗冥会一体の内証、性得修得不二の道理なり。故にこの乗に住む者は不行を以て即行し、不致を以て即致し、所詮無明即法性・法性即無明の道理を顕さんがために獅子に乗ると思得べし。是即ち迷悟不二の極位なり。明暗一体の表示なり。このほかに大白牛車等の表義ありといえども一紙にあらわし難し。故に是を記せず。…智度論(大智度初品中放光釋論第十四)にいわく、四足の獣の中に独歩無畏にして一切の者を伏す、虎に似て正黄駿あり、尾端の毛大きく牙のごとし、・・・

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