福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

浄土とは(仏教大辞典による)その11

2013-12-11 | 法話
無着時代におよびて、自性、受用、変化の三身説を生じ、仏の変化身は八相を示現して穢土に居し、受用身は十八円浄の蓮華蔵世界に住すとなし、仏の報化に従って土に浄穢の別ありとなすにいたり、

ついで佛地経論第一には受用身に自受用、他受用の二を分かち、自受用身は自受用土、他受用身は他受用土、変化身は浄穢土に居すとなし、とりわけ、自受用土は如来自身の法楽を受用する土にして法界に周遍し、他受用土は地上の菩薩のためによろしきに随って示現する所の土にして、或いは色界浄居天上、或いは西方等にありといひ、

成唯識論第十には更に四身四土の説をなし、自性身は法性土、自受用身は自受用土、他受用身は他受用土、変化身は変化土に居すとなし、其の中、法性土は土の自性、自受用土は自利、他受用および変化は利他の土なりとせり。

支那においてもつとに浄土類別の説を生じ、慧遠の大乗義章第十九には浄土をわかちて、事浄土、相浄土、真浄土の三種とし、凡夫所居の土を事浄、二乗および地前の菩薩所居の土を相浄、初地以上乃至諸仏所居の土を真浄となずけ、更に真浄のなかに真応二土、及び法性、実報、円応の三土を分別し、

智の維摩経略疏第一等には、凡聖同居土、方便有余土、実報無障礙土、常寂光土の四種をたて、弥陀の浄土のごときを凡聖同居、二乗および地前の菩薩の所生の土を方便有余、地上の菩薩の所居を実報土、法性身佛の所居を常寂光土となし、

また智儼の華厳経孔目章第一、玄(げんうん)の法苑珠林第十五章等には、化浄土、事浄土、実報浄土、法性浄土の四種をわかち、諸方に化現する浄土を化浄、衆寶所成の土を事浄、十八円浄の土を実報土、法性真如を法性土となし、・・

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