大師の性霊集「故藤中納言の為に十七尊の像を作り奉る願文」に
「空しく墳墓をのこして人いずれのところにか去れる。・・・いま思はく廻して功徳を作って彼の逝者に報ぜむ。謹んで・・・曼荼羅一鋪三幅を図したてまつりあわせて大楽金剛不空三昧耶理趣経一巻を書写す、兼ねては香花を設けて佛に供養じ、経を演ぶ。・・・八供の侍女は法界に満ちてつくることなし、四攝の使天は四生に遍じて饒益す(鉤、索、鎖、鈴の四菩薩は生まれ変わって生じたあらゆる生き物にゆきわたって利益をあたえる)伏して願わくはこの良縁によって尊霊をたすけたてまつらむ(この仏事により霊の成仏をたすけよう)、覚月を心台にほがらかにし恵日を蓮宮に曜さむ。広く無際を羅めて普く不生に入れむ(無数の人々を救って大日如来の境地に入らしめよう)。」とあります。大師は残されたものが先霊のために布施等をし、仏事を催すことが霊の成仏を助け、同時に衆生を救うことになるとおっしゃっているのです。
「空しく墳墓をのこして人いずれのところにか去れる。・・・いま思はく廻して功徳を作って彼の逝者に報ぜむ。謹んで・・・曼荼羅一鋪三幅を図したてまつりあわせて大楽金剛不空三昧耶理趣経一巻を書写す、兼ねては香花を設けて佛に供養じ、経を演ぶ。・・・八供の侍女は法界に満ちてつくることなし、四攝の使天は四生に遍じて饒益す(鉤、索、鎖、鈴の四菩薩は生まれ変わって生じたあらゆる生き物にゆきわたって利益をあたえる)伏して願わくはこの良縁によって尊霊をたすけたてまつらむ(この仏事により霊の成仏をたすけよう)、覚月を心台にほがらかにし恵日を蓮宮に曜さむ。広く無際を羅めて普く不生に入れむ(無数の人々を救って大日如来の境地に入らしめよう)。」とあります。大師は残されたものが先霊のために布施等をし、仏事を催すことが霊の成仏を助け、同時に衆生を救うことになるとおっしゃっているのです。