(貪欲を離るれば五種の自在を称儒することを得る)といったが
「何等をか五となす。一には三業清浄なり。諸根具足するがゆえに。」(三業とは身の行い、口の行い、心の働きの事。・・前の世と、この世に於いて不貪欲戒を持った功徳に依って眼も明らかに色を見、耳も確かに声を聴き、鼻も能く香を嗅ぎ、舌も正しくものを味わい、身も健康にして寒暑を知り、意も善悪正邪を弁明して、六根具足し、自在に活動することを得るから三業は清浄という。)
「二には財物自在なり。一切の怨族奪うことあたわざるが故に。」(・・財産を持っておるとそれを奪うとして原告被告の騒ぎをしたり、金銭を持っておると賊が来たって金庫を破ったりする。それはみな前の世、今の世に於いての貪欲から起こってくる。こちらに貪欲があるとちょうど煙硝が火を招くようなもので自身の貪欲が盗賊の貪欲を喚起する。怨敵の貪欲を喚起する。・・こちらに欲がなければ相手の欲を喚起することはない。よって一切の怨族もうばうこと能はず。丁度、氷に火が燃えつかぬ如く、焔硝に早く火が燃えつくがごとくである。)
「何等をか五となす。一には三業清浄なり。諸根具足するがゆえに。」(三業とは身の行い、口の行い、心の働きの事。・・前の世と、この世に於いて不貪欲戒を持った功徳に依って眼も明らかに色を見、耳も確かに声を聴き、鼻も能く香を嗅ぎ、舌も正しくものを味わい、身も健康にして寒暑を知り、意も善悪正邪を弁明して、六根具足し、自在に活動することを得るから三業は清浄という。)
「二には財物自在なり。一切の怨族奪うことあたわざるが故に。」(・・財産を持っておるとそれを奪うとして原告被告の騒ぎをしたり、金銭を持っておると賊が来たって金庫を破ったりする。それはみな前の世、今の世に於いての貪欲から起こってくる。こちらに貪欲があるとちょうど煙硝が火を招くようなもので自身の貪欲が盗賊の貪欲を喚起する。怨敵の貪欲を喚起する。・・こちらに欲がなければ相手の欲を喚起することはない。よって一切の怨族もうばうこと能はず。丁度、氷に火が燃えつかぬ如く、焔硝に早く火が燃えつくがごとくである。)