華厳経巻九初発心菩薩功徳品第一三「菩薩は宇宙が生じたり滅したりしてきたすべてを知るが故に、衆生をなんとかして助けてやろうとお考えになり、一瞬は永遠であると知り、永遠は一瞬であると知り、・・無限の時間は一瞬の中に在ると知り、一瞬は即ち無限の時間であると知る。・・十方世界の中の一切諸仏の国は菩薩の自在力で一念の中に悉く周徧する。無量にして数ふべからざる手段を悉く備えて、菩薩は衆生済度の為に普く十方の世界に遊ぶのである。是を真の仏子という。未来永劫衆生を助ける為に、一切の衆生を、悟らせるために無限の世界に精勤して飽かない。菩薩は一切の地獄のところにまで出かけて自身が苦を受けても衆生の為にするのである。・・菩薩は大光を放ち、種々微妙なる色をもって悉く十方世界を照らし、一切の闇を除滅す。その菩薩の発する一々の光明の端には、清浄なる寶華の坐があり、菩薩はここで悉く衆生のために法を演説している。菩薩は一の毛孔の中に於いて普く十方の世界を見るのである。菩薩の国は妙に荘厳せられ諸仏菩薩が集まっておられる。・・菩薩の身口意は寂滅であり、普く一切世に応じて衆生済度の為に現ずる。・・菩薩の現れる一切諸の世界は無量にして思議し難い。菩薩は能く衆生のあり様に随って一念の間に悉く周遍する。・・菩薩の清浄の法身は一にして普く一切の世に応じている。・・菩薩の浄法身は無量にして虚空に等しく衆の欲楽するところに随ひて一切現ぜざることなし。・・無量無数の時間に功徳を長養し、一切の佛を供養し奉る、これもすべて衆生を覚りに導き助けるためである。」
(原文・・菩薩魔訶薩は悉く一切世界の劫数成敗を了知せんと欲するがゆえに、菩提心を起こし、長劫はすなわち是短劫なり、短劫はすなわちこれ長劫なりと知り、一劫はすなわちこれ数うべかららざる阿僧祇劫にして、数うべかららざる阿僧祇劫は即ちこれ一劫なりと知り、・・有塵の劫はこれ無塵の劫なることを知り、無塵の劫はこれ有塵の劫なることを知り、無量劫はこれ一念なりと知り、一念はこれ無量劫なりと知り。一切の劫は無劫に入ることを知り、無劫は一切の劫に入ることを知らん・・十方世界の中の一切諸仏の刹は菩薩の自在力にて一念に悉く周徧す、無量にして数ふべからざる方便悉く具足して、普く十方世界に遊ぶ、是を真の仏子といふ。・・未来の際を尽くして衆生を饒益せんが故に、一切の衆をして、究竟して解脱を得せしめんと欲し、際無き生死の中に、精勤して厭倦せず、一切の地獄のところににて苦を受くるも衆生の為にす。・・菩薩は大光を放ち、種々微妙なる色をもって悉く十方世界を照らし、一切の闇を除滅す。一々の光明の端に、清浄なる寶華の坐あり、菩薩悉く上に処して衆のために法を演説す。一毛孔の中に於いて普く十方の刹を見、彼の刹は妙に荘厳せられ諸仏菩薩会したまふ。・・菩薩の身口意は寂滅にして生相なく、普く一切世に応じて方便をもって現ぜざることなし。・・一切諸の世界は無量にして思議し難し、菩薩は能く彼に於いて一念に悉く周遍す。・・清浄の法身は一にして普く一切の世に応ず。・・菩薩の浄法身は無量にして虚空に等しく衆の欲楽するところに随ひて一切現ぜざることなし。・・無量無数の劫に功徳蔵を長養し、一切の佛を供養し奉る、衆生を度脱せんがための故に。)
」
(原文・・菩薩魔訶薩は悉く一切世界の劫数成敗を了知せんと欲するがゆえに、菩提心を起こし、長劫はすなわち是短劫なり、短劫はすなわちこれ長劫なりと知り、一劫はすなわちこれ数うべかららざる阿僧祇劫にして、数うべかららざる阿僧祇劫は即ちこれ一劫なりと知り、・・有塵の劫はこれ無塵の劫なることを知り、無塵の劫はこれ有塵の劫なることを知り、無量劫はこれ一念なりと知り、一念はこれ無量劫なりと知り。一切の劫は無劫に入ることを知り、無劫は一切の劫に入ることを知らん・・十方世界の中の一切諸仏の刹は菩薩の自在力にて一念に悉く周徧す、無量にして数ふべからざる方便悉く具足して、普く十方世界に遊ぶ、是を真の仏子といふ。・・未来の際を尽くして衆生を饒益せんが故に、一切の衆をして、究竟して解脱を得せしめんと欲し、際無き生死の中に、精勤して厭倦せず、一切の地獄のところににて苦を受くるも衆生の為にす。・・菩薩は大光を放ち、種々微妙なる色をもって悉く十方世界を照らし、一切の闇を除滅す。一々の光明の端に、清浄なる寶華の坐あり、菩薩悉く上に処して衆のために法を演説す。一毛孔の中に於いて普く十方の刹を見、彼の刹は妙に荘厳せられ諸仏菩薩会したまふ。・・菩薩の身口意は寂滅にして生相なく、普く一切世に応じて方便をもって現ぜざることなし。・・一切諸の世界は無量にして思議し難し、菩薩は能く彼に於いて一念に悉く周遍す。・・清浄の法身は一にして普く一切の世に応ず。・・菩薩の浄法身は無量にして虚空に等しく衆の欲楽するところに随ひて一切現ぜざることなし。・・無量無数の劫に功徳蔵を長養し、一切の佛を供養し奉る、衆生を度脱せんがための故に。)
」