福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

秘密安心往生要集・・35/42

2021-07-05 | 諸経
秘密安心往生要集・・35/42
(丗四、弥勒菩薩真言の事。)
問、弥勒菩薩の真言等は如何。
答、先ず大金剛輪陀羅尼を授けて灌頂の功徳を成就せしめ次に秘呪を伝授すべし。
なうまく。しっちりや。ちびきゃなん。たたぎゃたなん。あんびらじびらじまかしゃきゃらばじり。さたさた。さらていさらてい。たらいたらい。びだまにさんばんじゃにたらまちしった。ぎりやたらんそわか(梵字)。印を結び至心に此の呪を誦すること七遍すれば六道四生の一切有情皆金剛界大曼荼羅に入りて灌頂を受け、金剛薩埵大菩薩に等同なり。又自身には三世無障礙智戒(三昧耶戒)の功徳を成就円満す。真言念誦の間に発言し吐気し屈伸し俯仰し欠伸して菩提心を廃忘し善根を退失するも此の印明の殊勝の方便を以て能く違犯の愆を除て悉地速やかに成就す。是を補闕分の陀羅尼と名く。読経読呪の後に七遍誦すれば闕支分具足円満すること喩ば蜀江の錦は織竟って江水に洗ふ時、彌彌錦の文鮮やかに現ずるが如し、と。又未灌頂の人に真言を授くるには必ず先ず此の陀羅尼を授けて灌頂の功徳、三昧耶戒を成就せしめ次に余の真言を授くるなり。
慈氏菩薩根本陀羅尼亦は願見弥勒の呪と名く。「のうぼう あらたんのう たらやあや のうまく ありや ばろきてい じんばらや ぼうじさとばや まか さとばや まか きゃろにきゃや たにゃた おん
まいたれい まいたらまのう せん まいたら さんばんべい まいとろう どばんべい まか さんまや そわか(梵字)」此の呪を誦すること三遍、五色の糸を結んで三結して頸に繫よ。此の呪は四十二億の諸仏の所説なり。諸の行人此の呪を書写し読誦せば現世に當に千仏の為に護せられ命終の後悪道に堕せず、當に兜率天上に生じて面り弥勒菩薩を覩奉るべし。若し人七日断食して日中に一たび牛乳を食して余の雑草を食せず昼夜六時に懺悔して念誦すれば百千萬億劫に積もる所有の重罪一時に消滅して千仏現じ玉ひ御手を以て行人の頭を摩して授記を與へ玉ふといへり。凡そ顕経の中に仏名等を聞きて八十億劫の生死の重罪を滅す等と説るは
(たとえば「觀無量壽佛經義疏」)、未来に八十億劫生死に流転すべきの業障を除却するなり。今密呪の功能の中に説けるは過去の百千萬億劫に積める業障と種子とを滅するなり。故に利益の多少雲泥の勝劣あり。千手の軌に云く「戒波羅蜜の印言三遍を結誦すれば無量劫来の破戒の罪業を滅して三種の戒徳を得。所謂摂律儀戒と摂善法戒と饒益有情戒となり。即ち戒波羅蜜円満し戒香を以て三業を荘厳して四重八重の破戒の罪を悉く浄除して当来には願に随って妙浄土に往生することを得」と。又大日経に入壇灌頂の功徳を説て曰く「若し曼荼羅を見れば無量俱胝劫に積もるところの諸の罪業も是に由りて悉く除滅す」(大毘盧遮那成佛神變加持經卷
第一入眞言門住心品第一「無量倶胝劫 所作衆罪業 見此漫茶羅 消滅盡無餘」)と。経説分明なり。疑惑すべからず。余の密呪の滅罪の功力例して知りぬべし。
小呪「 おん まいたれいや そわか」(梵字)。
又発生普遍大慈三昧耶の真言等あり。略して出さず。
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