『三代実録』巻十一貞観七年(八六五)七月十九日条
「戊成。太皇太后(藤原順子・文徳后)御願に縁り安祥寺に於いて永代相承し、尊勝真言を持念し、孔雀王経及諸宗経論を転読せしむ。其願文に曰く『深悲遠慮 調御用心。勝利常行。 薩埵の急ぐ攸ところなり。ここに去る貞観元年より建立安祥寺に在り、田邑天皇(文徳天皇)の奉為に毎月十七日、十七口僧に尊勝陀羅尼を持念せしめ、今七か年に至る。已に又、彼の寺年分栖山僧、結番す。昼夜無間諸字経論を読誦し以て聖朝奉翊国家加護せしむ。』」
天皇は清和天皇。
安祥寺は嘉祥元年(848年)藤原順子の建立。