福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

一色一香も中道にあらざること無し

2024-04-12 | 諸経

摩訶止観より
「円頓とは初めより実相を縁ず。境にいたるにすなわち中道にして真実ならざることなし。縁を法界に懸け念を法界に一(ひとし)うす。
一色一香も中道にあらざる事無し。己界および仏界、衆生界もまたしかり。陰入みな如なれば苦の捨つべきなく、無明塵労即ちこれ菩提なれば集の断ずべきなく、辺邪みな中正なれば道の修すべきなく、生死すなわち涅槃なれば滅の証すべきなし。苦なく集なきがゆえに世間なく、道なく滅なきがゆえに出世間なし。もっぱら一実相にして実相の他にさらに別の法無し。法性寂然たるを止と名け、寂にして常に照らすを観と名く。初後をいうといえども二無く、別なし。これを円頓止観と名く。
(円頓止観とは最初から完全な悟りの境地に至る瞑想である。あらゆるものは真理である。すべては真理であるから苦も無く、生死・迷いも真理であるから悟ることもない。すべてのものはそのままで真理である。)」

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今日は守覚法親王が覚性法親... | トップ | 法華転(良寛) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

諸経」カテゴリの最新記事