福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

真言教誠義・・19

2018-05-26 | 法話
真言教誠義・・19
密蔵沙門周海。
「先の布施波羅蜜のつぎは戒波羅蜜である。
小乗の声聞戒は尽形寿の戒(この世の命の尽きるまでの戒)にして一生の戒なり。
・優婆塞と優婆夷の二衆(在家信者)は各五戒(不殺生・不偸盗・不邪淫・不妄語・不飲酒)を護持し、
・沙弥、沙弥尼(小坊主さん達)は十戒(不殺生・不偸盗・不淫・不妄語・不飲酒・不非時食・離歌舞観聴・離香油塗身・離高広大床・離金銀宝物)を護持し、
・正覚女(18・19才の女子出家者)は六法戒(不殺生・不偸盗・不淫・不妄語・不飲酒・不非時食)を護持し、
・比丘は二百五十戒を、比丘尼は五百戒を護持す。

顕教の菩薩界は未来際(永遠)を尽くして護持する戒にして上に述べた声聞の戒(摂律義戒)と摂善法戒と饒益有情戒との三聚の戒を護持するなり。

真言門の菩薩はこの三聚浄戒(摂律義戒、摂善法戒、饒益有情戒)と仏性三昧耶戒の四重禁戒(不応捨正法 、不捨離菩提 、不応慳悋正法戒、不応不利衆生行 )、十重禁戒(不殺生、不偸盗、不邪淫 、不妄語、不飲酒 、不説過戒、 不自讚毀他、不慳法財、不瞋恚、不謗三宝)を護持するなり。

この戒波羅蜜の行は仏道に入る三学(戒定慧)の一番はじめにあるのであるから、在家の老若男女は命終に至るまでには先に述べた優婆塞・優婆夷の五戒(不殺生・不妄語・不偸盗・不邪婬・不飲酒)を受けて即身成仏の結縁とすべきである。もしこれを保ちがたくば毎月八、十四、十五、二十三、二十九、三十日の六斎日に八斎戒(不殺生、不偸盗、不淫不妄語戒、不飲酒戒、不坐臥高広大床、不著香華瓔珞香油塗身、不作唱技楽故往観聴、不過中食)を保つべし。この戒は一日一夜の戒であり、保ちやすきがゆえに。龍猛菩薩は大智度論第一三に、この戒により来世に無量の福を得るとされる。したがってこの六斎日には寺の本堂に集会し、八斎戒を受け、その本堂を密厳浄土と思い、互いに雑談を禁じ光明真言一万辺を唱ふべし。・・」
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