福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

内村鑑三のことば

2013-06-16 | 法話
衆人相偕に祈るの利益二つあり、

其第一は神が各自の心に存する牆壁を排除し、 心をして心と通ぜしめ、茲に真個の兄弟的団合を作らしむるにあり、人心を結附けるものにして誠実なる祈祷会の如きはあらず、人は神に於いてのみ互に相一致するを得る者なり、偕に祈り得ざる者は真正の兄弟姉妹にあらず、偽善を怕れて人の前に祈り得ざる者は未だ人と真誠に交わりしことなき人なり、真個の鰥寡(かんか)孤独とは人と偕に祈り得ざる者なり、吾等が二人或は三人、 或は五十人、六十人相偕に心と声とを合して祈る時に、神は吾等の中に在して、吾等の隔離したる心を繋ぎ、吾等をして彼の中に在て相互に真個の兄弟姉妹たらしめ給う。

其第二は祈祷に力の加わることなり、一人の祈祷に一人の力あり、十人の祈祷に十人の力あり、五十人の祈祷に五十人の力あり、‥‥‥‥‥‥‥‥吾等は兄弟の祈祷を藉(か)りて吾等の祈願に力を添うるを得るなり、吾等は又兄弟の祈祷に和し、之を助けて之に吾等の力を添うるを得るなり、われらは祈祷に於ても、他の事業に於けるが如くに、兄弟姉妹互に相助くるを得るなり。

(『全集』第10巻.262頁)

 
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