福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

善財童子の訪問者と教え(華厳経入法界品)42

2019-10-12 | 諸経
善財童子の訪問者と教え(華厳経入法界品)42
四十一番目、閻浮提の摩竭提国・迦毘羅かぴら城 瞿夷くい女
妙徳円満天は善財に「迦毘羅城に釈迦女あり、名けて 瞿夷という。汝彼に詣でて問え・・」といいます。善財は「菩薩会の荘厳講堂の離憂妙徳天の所へ至れり。その時に彼の天は一万の諸天を以て眷属となし来りて善財を迎え・・」としています。(なお瞿夷女については、お釈迦様には瞿夷、耶輸陀羅、鹿野の三人の妃ありとか、また瞿夷は耶輸陀羅妃と同一という説などがあります。ここでは前世がお釈迦様の妃であったという関係性のみが述べられています。)


瞿夷女は「【観察菩薩三昧海の法門】すべての菩薩の三昧海を観察するという解脱を会得している。これにより娑婆世界の生死・善悪の果報、をよく知っている。同時にそれらを救う諸仏の様々な三昧にもよく通達している・・」といいます。


「我ときに王(釈迦)の夫人となり・・・【観察菩薩三昧海の法門】を得たり。 彼の劫の最後の仏を廣解脱光と名けて世間に出興したまひ、我あいたてまつりて悉く供養せり。かの最後の仏に従ひて浄智眼を得、諸の法相を了知し、虚妄の倒を除滅せり。【菩薩の三昧海の法門】を観察することを得て一念に悉く不可思議の刹を覩見す。彼の諸佛の刹を見るに或いは清く或いは垢穢なり。浄においても貪り楽はず、穢においても憎悪せず。普く諸の世界に如来、道場に坐したまうを見、一念に諸仏の不思議の光海を見たてまつる。・・」
これは菩薩五十二位の下から四十番目、十地の下から十番目つまり一番上ということで法雲地です。「華厳五十五所絵巻」にもここは「第十法雲地」と書かれています。

自分にとっての瞿夷女はやはり妻でしょう。職場をやめるというピンチの時に妻の電話で紙一重の差で救われたのですから。



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