福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

釈雲照師「十善業道経講義」から・・その14

2018-03-14 | 諸経
「また次に竜王若し妄語を離るれば即ち八種の天の賛するところの法を得。」
妄語とは総て事柄と反対たることを妄りに言うを茲に妄語というのである。昔は出家武士嘘つかずというて、出家や相応の身分のあるものは嘘をつかなんだ。・・・・この妄語をせぬというは人間の世に処するにもっとも大切なことである。如来は真語者、如語者、不妄語者、不異語者、不誑語者にして即ち五種の言説あることを「楞伽経」「金剛経」等に説いてある。如来は真実語である。・・如来の言葉は真実である。・・如来がお説きなされた真言というは嘘を吐かっしゃらぬお方であるからその真言を一篇唱えると一切の罪悪を減ずる。弘法大師は「真言は不思議なり、読誦すれば無明を除く、一字に千里を含み、即身に法如を証す」と説かれている。即ちこの真言の功徳によりて即身成仏ができるのである。天竺に銷融国というのがあって、その国の者は一切嘘を吐かぬ。外国から侵し来ることがあっても真言を唱えて出ると敵国の刀が溶けてこちらに刃向うことができない。・・それは何の功徳かというと不妄語の功徳、そういうことが天竺にあった。・・
(天竺銷融国については慈雲尊者が「十善法語」の「不妄語戒」で述べておられるところの引用です。慈雲尊者はさらに「お念仏」の功徳も「お題目」の功徳も普段から妄語しない人が唱えてはじめて得られるものであり、妄語したり、綺語、小唄、浄瑠璃など唱えている人が念仏したりお題目をとなえても効果はないとしています。・・華厳経の中にこの戒を破ったものはたまたま人間に生まれても、人に欺かれ、他人に謗られる、としています。最近の作曲家のケースなどを見ても嘘をいうと「他人に謗られる」というのはそのとおりだと思いました。)
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