SAILIN' SHOES

デジタル一眼、ライカ等でのスナップ写真や、カメラ、音楽、鉄道・車、子育ての日々雑感です。

岡部洋一

2009-11-27 | バンド・音楽
岡部洋一さんという人をご存知だろうか。
ドラマー、パーカッショニストで、JAZZ界やトランス界で有名な人だ。
特にROVOは有名だ。
私も愛聴しているバンドだ。
そもそもはジャーマンロックの影響を受けたスペースロックという感じで
スタートしている。
芳垣安洋、岡部洋一というツインドラムで、そのすごさはドラマーの中では
有名だ。
ROVOはロック寄りの音だが、芳垣安洋、岡部洋一両氏はJAZZ界、ラテン、ロック界と広く活躍する。
有名なベテランだ。
今年夏のドラムマガジンでは2人が表紙を飾り、特集になっていたほど、
有名なミュージシャン。
芳垣安洋は関西学院在学中より、岡部洋一は早稲田大学在学中より
プロの世界で活躍しているベテランだ。

先週、この前の記事で国立で久しぶりに会った岩本絵麻からメールが入った。
岡部洋一さんが高田馬場のHOT HOUSEでソロをやるというのだ。
以前、岡部さんに演奏してもらったらしい。
HOT HOUSEは2回ほど行ったことがあるのだが、8名ぐらいしか入らない
最も狭いライブハウスで、ましてや大好きな岡部さんのソロ。
これは行くしかないということで駆けつけた。




写真は休憩後の第二部からしか撮らなかった。
実は、数名しか座れないキャパに10名のオーディエンスが入った。
そしてHOT HOUSE名物のアキさんの手料理が、次から次へと
回ってくるのだ。
(狭いので、自分の分を取って隣に回す形式。)
すごく美味しい手料理が一通り終わるころに第二部が始まる。
ちなみに第一部のスタートは21:30だ。



私と楽器との距離は30センチ。
50mmレンズでは入りきれない。

岡部さんとの距離は1m。
そしてパーカッショニストの岡部さんは、自分の場所が狭いので、
工夫をしながら打楽器をあちこちに置いて、手を伸ばして取る。
そもそもピアノの周辺にたくさんのものがゴチャゴチャ置かれているという
なんとも実は居心地の良い空間なのだが、そのどこかに小さな打楽器を
置いてみる岡部さん。
置くと滑ったり転がったり・・・
それも試練だったり楽しみだったりするんだそうだ。



1曲、長いインプロビゼーションの曲でサックスが入った。
お名前は知らない若い方だった。
セーノーで岡部さんのリズムからスタート。
最初はまるでコルトレーンを彷彿とさせ、フリージャズで盛り上がり、
最後は岡部さんと寸分違わずピタッ、ビシッと終わった。
うーん、すごい。
10分超のアドリブ曲だったが、名演だったかもしれない。

しかし岡部さんの変幻自在のプレーはちょっとすごい。













いろいろなジャンルの音楽を演奏する岡部さんだが、
やはりJAZZを聞くべし。と思った。
ラテンやサンバやロックも演奏されるわけだが、
どこか湿気のあるブルージーだった日本のジャズのような音も
出される方だとも思った。
欧米人ではなかなか出せない「わびさび」の世界だ。




パーカッション類が興味深い。
星の数ほどの楽器を持ってきていた。
それでも店の面積を考えての最小限のセットなのだろう。
椅子はもちろんカホンだ。
と言っても、1年ほど前までカホンをよく知らなかった私だ。
普通の人は知らない楽器だろう。
ストリートミュージシャンが使ったりしてる。
ドラム代わりにもなる箱だ。
箱の中にスナッピーが貼ってあって、スネアドラムのような感じも出せ、
同時にバスドラムのような低く大きな音も出る優れもの。
岡部さんのカホンはほんとうにすごい。
カホンセミナーなども開催されている方でもある。
私も欲しいと思っている楽器だ。




両足首には南米の山羊のツメをたくさん付けたものをはめて、
シャラシャラとリズムを刻む。
カラダ全部を使っての演奏だ。
とにかくパーカッションのSOLOで全演奏をするのだから、アイディアや経験、
そもそものセンス、引き出しの膨大さ・・・があって、さらにテクニックが
すごくなければならない。
10名の客は最初はその芸(テク)に驚くのだが、
いつしか音程があまりない楽器なのに歌心に酔いしれてしまうのだ。

















ジャンベにゴミ袋を被せて、ブラシワークのような音を同時に出す。
アイディアだなあと感嘆。



私は早めに入店したので、まだ岡部さんも来ていなかった。
目の前でパーカッションを試行錯誤しながらセットしていく風景も
面白かった。
点数のずっと少ないドラムでさえ、いろいろ迷い、ライブ終了後には
いろいろ後悔するものだ。
大体は失敗と思ってしまうのがセッティングだ。
ライブハウスの雰囲気、音響、客の多寡、客の雰囲気、いろいろな要素を
考えながらセットするんだろうなぁ。




演奏終了後は質問大会になった。
掌で音階をつけて曲をやったりして、みんなで遊んだ。
この店は狭いからこそ、ミュージシャンも客もオーナーも一体になれる。
岡部さんの掌も見せてもらったが、普通の人の倍ほどの厚みがあり、
それでもROVOの後で、血マメができていた。
過酷である。





CDで聴いてきた岡部洋一さん、実際に間近で見てそのすごさに驚き、
感動して、すごくファンになってしまったのだった。


ちなみに岩本絵麻は過去に2回ほどバックをやってもらったというのだから、
それもすごい話だ。


SONY α900、50mm/F1.4





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6 コメント

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Another World (TAKE54)
2009-11-28 00:36:57
このところの一連の音楽記事に出てくる楽器や用語は初めて聞く名前が多いです。

もちろんアーティストも。

シタール(これはわかります)や、アボリジニの楽器も魅力的でしたけれど、

この方が所有なさっている、不思議な形状のパーカッションを見ているだけでも楽しいですね。

いろんな世界を知っているfunamyuさん、ホントすごいよね。

楽しそうだな。
返信する
Unknown (g7)
2009-11-28 10:53:54
楽器まで30センチ、プレイヤーまで1メートルって、写真撮ってる場合じゃないでしょう..(笑)
パーカッションだと、普通のライブじゃ聞こえないような微妙な音の加減もダイレクトに感じられたでしょうね。
カホンは友人が持ってますが、私も欲しい楽器です。
返信する
こんばんは~ (sidu-haha)
2009-11-28 18:28:29
あまり音楽家とか、楽器には詳しくないのですが~
みなさん、すてきなお顔で演奏されていますね~
返信する
TAKE54さんへ (TAKE54さんへ(funamyu))
2009-11-30 19:00:10
いろんなパーカッションが並んでました。
中にはファンシーショップで売られている
癒し系グッヅも楽器に使っていましたし、
真鍮製の鍋も。
何を使っても演奏者が上手いと楽器になっちゃいます。
返信する
g7さんへ (g7さんへ(funamyu))
2009-11-30 19:03:56
>楽器まで30センチ、プレイヤーまで1メートルって、写真撮ってる場合じゃないでしょう..(笑)

もう近すぎちゃって近すぎちゃって。
50mmしか持ってなかったので、どアップになっちゃいました。
マイクなしの生音でしたが、すごい迫力でしたし、小さな楽器の微妙な音も楽しかったです。
パーカッションって楽しいですよね。
返信する
sidu-hahaさんへ (sidu-hahaさんへ(funamyu))
2009-11-30 19:06:02
音楽って静止画で伝えられるもんじゃないのですが、
でも一瞬の表情は動画ではわからないので、
写真という手段も楽しいですね。
動画では伝わらない何かがあります。

返信する

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