大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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霧の狐道176

2009-01-16 19:30:48 | E,霧の狐道
女の子が顔の向きを右前にフッと変え、遠くを見る目付きになる。

“ どこを見ているんだろ?”

その瞬間、横顔に微かな微笑が浮かんだ。

“ 笑ったぞ・・・・。”

俺は、それを見てヤバイと思った。

“ 俺を思い出して、こっちを向くかも・・・。
 何か、俺、攻撃されるのか・・。”

俺は少しビビッて体を硬くした。
でも、女の子は顔を扉の方に戻し、ゆっくりと移動を始める。
そして、黒い人影もそれに従う。

“ 違った・・、ああ、よかった。
 ちょっとビビッてしまった。
 もう、ホント、2人とも早く出て行けよ!”

俺がそう思いながら見ていると、二人は扉まで進み扉が開く。

“ ギッ。”

俺は開いた扉の前に立った二人の後ろ姿を見て思った。

“ もうチョイで出て行くぞ、ウシシシシシ!”

そのとき、女の子がゆっくりと右後ろに振り返って俺に言った。

「 この病院で、ずっと遊べるね・・・。」
「 ・・・!?」



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