大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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霧の狐道174

2009-01-12 19:45:04 | E,霧の狐道
女の子は、田中爺の方を向いた。

「 ぐごごごごごごぉ~、ぐごごごごごごぉ~。」

田中爺のいびきが、突然再開された。

「 ・・・・・・・。
 じゃ、あっちのお爺ちゃんとあそぼ。」

女の子は、ス~っと移動する。
女の子は布団を被ったままの山本爺に話し掛けた。

「 お爺ちゃん、あそぼ。」

山本爺は小さく呟き出した。

「 ナムアミダブ、ナムアミダブ、ナムアミダブ・・・・。」
「 ふふっ・・・・・。」

 女の子は軽く笑って視線を下に落とし、山本爺のベッド近くの床に転がっている鞠を左手にスッと吸い寄せる。
そして、左手で鞠を胸に抱えた。
続いて、後ろを振り返る。

「 じゃ、こっちね・・。」

 女の子は山本爺の隣にある空きベッドの方に向きを変えた。
そして、ベッドに近付きベッドの真ん中辺りを軽く右手で二回叩く。
叩き終わると、女の子はそのままベッドの横に立ちベッドの上を見ている。
俺は様子を窺った。

“ 何をしているのかな・・・?”



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