日々の恐怖 5月21日 奇妙な体験(3)
通常、保存された動画は“通し番号・拡張子”となる。
フォルダ内には、数日前から消さずに撮りためた動画ファイル数個と、昨日撮った動画ファイルだけがあるはずだったが、フォルダ内には“ssggggg34333333333333”、“B9めn項sSもp懺れ履水”のような、メチャメチャな名前のファイルが30個くらいあった。
拡張子もない。
ダブルクリックしても当然開けない。
ファイルサイズはそれぞれ3KB~550MBくらいまであったが、ためしに動画と同じ拡張子をつけてダブルクリックしてみても再生されない。
仕方なく、ちゃんと“通し番号・拡張子”となってるファイルを開くことにした。
通し番号が一番新しいものが昨日撮った映像だろう。
更新日時も、今朝になっている。
再生が始まり、部屋が映し出される。
角度的には、ベッドで寝てる俺の足元の斜め上から俯瞰で撮っている形だ。
画面の下が一番手前になり、俺の足側、画面の上が一番奥になり、俺の頭側ということになる。
しばらくは何事も起こらなさそうなので早送りをする。
ここで、
“ あれっ・・・?”
と思った。
この動画の総時間が画面の右下に表示されているのだが、4時間ちょっとしかない。
寝た時間から考えると、7時間くらいあるはずなのだが、妙に短いのだ。
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