日々の恐怖 5月20日 奇妙な体験(2)
この状態を保つのにも疲れてきて、もうそろそろいいだろうということで、最後の仕上げにかかった。
今回、金縛りに遭うことのほかに、自分の中である計画があった。
“ 金縛り中に思いっきり叫んでみたらどうなるか?
金縛りの最中、思いっきり叫ぶその様子を外から見たらどう見えるのか?
本当に叫んでるのか?
それとも叫んだと思っただけで実際には叫んでないのか?”
それが知りたかったので、俺は金縛りの最後に全身全霊を振り絞って、
「 うおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
と叫んでみた。
確かに自分では叫べたと思った。
叫んだと同時に力を使い果たし、意識が遠のいて、気がついたら朝になっていた。
妙に体がだるい。
あれだけ気力を振り絞ったのだから当然だともいえる。
本当なら撮った映像をすぐにでも見たいところだが、とりあえず仕事に出かけ、帰ってきてからビデオを見ることにした。
仕事から帰宅し、いよいよ昨日撮ったビデオを見る。
楽しみだが、まあ恐らくただ自分が寝てる姿が映し出されているだけだろう。
叫んだところがどう映ってるのかが気になるところだ。
カメラをPCに繋ぎ、ファイルを確認する。
ここでちょっとおかしなことに気づいた。
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