日々の恐怖 12月1日 地蔵神社(1)
これ、俺が小学校4年のときの話。
今から15年前のことだよ。
当時、Mって子とよく遊んでたんだ。
その頃も、子どもの遊びっていったらゲームだったんだけど、そのMってやつは、親が許してくれないってんでゲーム機持ってなくて、そのかわり、外で遊ぶことをいろいろ知ってたんだ。
例えば、拾った木の棒でノックするみたいにして石を打って、小川の向こうまで10回のうち何回飛ばせるかとか、そういうやつ。
Mとは4年生の新しいクラスで知り合ったんだけど、俺はずっとゲームっ子だったから、そういうのが新鮮で面白かったんだよな。
あと、Mは遊ぶ場所もいろいろ知ってた。
例えば、河口に下水が流れ出す出口とか。
3m以上高さのある土管なんだよ。
そこに、水が流れてない時間に行って中を探検する。
あと、小山の裾にある配電の鉄塔の下とか。
今から考えれば、どっちも学校に知れたら怒られる場所だったろうけど、そういうのにじつに詳しかったんだ。
だから放課後、2人で自転車で走り回って、町の中のいろんなところに行ったもんだよ。
思い出すと懐かしいな。
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