NEC(日本電気株式会社)は、開発中の犯罪現場に残されたDNA(デオキシリボ核酸)を「DNA抽出から解析までの工程を約60分に短縮した」持ち運び式の装置を公開し、2014年度に最短25分間で鑑定する装置を実用化すると発表した(11月22日発表)。従来は研究室に持ち込んで半日以上かけていた鑑定(DNA抽出・増幅・電気泳動・解析)が大幅に短縮でき、現場での容疑者の特定がはやまる可能性がある。
同社と警察庁科学警察研究所は、2012年10月24日~11月7日に科警研の提供するDNAサンプルを用いて共同評価を行った。従来のDNA解析手法による解析結果と今回の装置での解析結果を比較して、27検体中26検体で同じ結果が得られ、捜査の支援利用できる精度が確認できたと言う。一般にサンプルは口腔(こうくう)から採取した検体を解析するが、技術的には遺留物のDNAでも鑑定可能との事。
装置は複数の解析装置を1台に集約し、1検体に1枚の使い捨て解析チップを用いる。装置の開発では、米Promega社(解析用試薬の提供)、富士紡ホールディングス(解析用試薬のパッケージ化)、朝日ラバーと岡山(μTAS技術による解析チップの開発)、及び東京大学 生産技術研究所の藤井輝夫教授(μTAS技術による解析チップの研究・開発)などが協力している。また、微量の液体を制御する技術を安価に装置に実装可能となり、従来のピペット作業が不要となって容易な操作性が実現した。
◆DNA解析
DNA解析の工程は
1、検体(細胞)を採取
2、DNAを抽出し、DNA量を増やす・・PCR増幅
3、DNAの大きさを調べる電気泳動
4、個体差を判別するSTR(short tandem repeat)解析
NECが開発した装置は、通常は個別の装置で行う作業を一貫して行うものである。各工程の連動や加温冷却を反復するPCR増幅作業を大幅に高速化した。使い捨ての解析用チップは、多層プリント流路シート方式(印刷加工した複数のシリコンゴムフィルムを積層)で作製し、従来方式に比べ安価に大量に生産できる。
”ひっつき虫”と言われる実がつくコセンダングサはアメリカセンダングサと良く似ている。アメリカセンダングサの花に見られる苞片がなく、果実(痩果)の先端の棘(冠毛)が2本~4本ある事で区別できる。
コセンダングサ(小栴檀草)
キク科センダングサ属
一年生草本
北アメリカ原産の帰化植物、江戸時代に渡来
丈は50cm~100cm
花の時期は9月~12月
花は黄色の筒状花のみの頭花で苞片はつかない
果実(痩果)は扁平で、先端に逆棘がある2本~4本の棘(冠毛)がある
名(小栴檀草)は、栴檀草(せんだんぐさ)より小さいからとの事