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がん10年生存率、昨年より1.3ポイント改善し55.5%に

2018-03-01 | 健康・病気
 国立がん研究センターは、がん患者の10年生存率は全体で55.5%だったと発表した(2月28日)。昨年の調査より1.3%上昇した。尚、生存率は昨年の58.5%より低くなっているが、新しい計算法で計算し直すと、昨年の数値は54.2%になるという。 調査対象は、全国がんセンター協議会(全がん協)に加盟する20施設で、2001~04年にがんと診断された5~94歳の患者5万7147人である。なお、今回から計算法を変えた。
 ◆主ながんの進行度別10年生存率(%)
 2001~2004年に診断された患者
   全症例  1期   2期  3期  4期
 胃  64.3  89.7  52.2  36.2  6.0
 大腸 65.9  90.8  77.5  70.6  9.5
 肝臓 14.6  25.7  15.9  7.5  2.5
 肺  30.4  63.3  28.5  13.2  2.8
 乳  82.8  95.4  86.0  57.8 15.8
 「早く発見するほど生存率は高い。がん検診を適切に受けるなどしてほしい」と言う。
 ◆がんの10年生存率(%)
 2001~2004年に診断された患者
 前立腺がん 92.4 (5年生存率:100%)
 甲状腺がん 86.0 (5年生存率:92%)
 乳がん   82.8 (5年生存率:94%)
 子宮体がん 79.0
 子宮頸がん 69.8
 大腸がん  65.9
 胃がん   64.3
 肺がん   30.4
 胆のう胆道がん 15.2
 肝臓がん  14.6
 膵臓がん  5.0
   5年生存率は、2007~09年に32施設でがんと診断された13万2869人が対象
   がん全体では67.6%
 ◆がんのがん10年生存率
 日本の国民病は、2人に1人がかかるがん。男性では3人に1人、女性では4人に1人が、がんで命を落とす、とされる。
 胃がんや大腸がんは、最初の5年間は生存率が下がるが、その後ほぼ横ばいとなる。5年目以降はほとんど再発しないとみられ、治癒の目標となる。しかし、肝臓がんや乳がんは経過5年でも下がり続け、再発リスクが高いことがわかった。
 これより、「これらのがんは長期にフォローアップし、再発をチェックする必要がある」と言う。