米国金融犯罪史上最悪となったバーナード・マードフによる詐欺事件(いわゆるねずみ講事件)で、資金洗浄に加担した罪に問われてJP Morganが総額26億ドルの罰金の支払に応じる和解が成立した。JP Morganの担当者は既に10年前からマードフの預金について不審な点があることを承知していながら、マードフが米証券界のあまりの大物であることから手を付けず、さらに、2007年に至っていよいよ疑念が深まった時点でも、英国当局にはSAR(疑わしい取引の報告書)を出したものの、米国当局には提出せず、そのことが米国当局を激怒させた。この後半のくだりは、かつて大和銀行がNYでの不祥事を日本の大蔵省には届けながら米国当局への報告を怠り、結果として大和銀行の米国からの追放につながったこととよく似ている。ただ、さすがは政治力のあるJP Morganだけに、営業停止とまでは行かなかったが。
マードフは今150年の禁固刑に服しており、生きて刑務所から出てくることはないが、その悪行が今亡霊のようにJP Morganに降りかかっている。