総選挙を来年に控え、英国野党労働党が銀行改革を争点にしようとしている。英国の5大銀行(HSBC,Barclays、RBS, Santander, Lloyds)の市場占有率が突出して高いことを挙げて、競争促進のために支店の強制売却も含めた規模の制限をかけようというもの。この政策の問題は、まず銀行の寡占化を政府が規制することで、本当に競争原理が働き、サービスが向上するか、ということがあげられる。これについては、もし規模規制がかかるとなると、それに近づいた銀行は、顧客の切り捨てに走り、切り捨てられた顧客を救う銀行があるのだろうかということだ。
かつて東京都知事石原が設立した都立銀行が見事な失敗をしたことを彷彿とさせる。銀行業務特に、企業向け貸付などというものは素人が出来るものではない。病人が藪医者にかかるようなもので、こんな悪法はまさか成立するという事はないだろうが、労働党首ミリバンドも奇妙なことをいうものだ。
更に、労働党のこの政策の問題は、銀行業の世界的な競争状態を無視していることだ。シテイをはじめ金融立国を目指している英国の野党党首が単なる人気取りのつもりでこのような政策を発表するとは、あまりに低水準ではないかと思う。